「勝ち上がったらサプライズ」「アイデアが不明瞭」 海外メディアが日本代表の現状を酷評…

2018年05月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「厳しい現実は避けられない」とアジア勢の苦戦を予想。

ロシアW杯までの限られた期間で、日本はどこまで立て直しを図れるだろうか。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 来るロシア・ワールドカップまで約1か月。異例の監督解任という動乱が起きた日本代表を、世界はどう見ているのだろうか。

 現地時間5月3日、アメリカのスポーツ大手メディア『ESPN』のメキシコ版は、ロシアW杯へ向けて「アジア勢の可能性はどこまであるか」と題して特集記事を掲載。そのなかで、日本代表へは辛辣な評価を下した。

 まず、同メディアは4年前のブラジルW杯でのアジア勢について、「16強に勝ち上がることができなかった。それどころか勝利さえも遠かった」と回想。そのうえで、ロシアW杯でも「アジアの国はグループステージでハードな組み合わせになり、厳しい現実は避けられないだろう」と、苦戦を予想している。

 イラン、韓国、オーストラリア、サウジアラビアのいずれに対しても厳しい寸評を綴った『ESPN』は、4月7日にヴァイッド・ハリルホジッチ前監督を電撃解任し、西野朗新体制を発足させた日本に対しては、さらに厳しく評している。

「日本は大会直前になって、指揮官交代という決断を下した。ハリルホジッチの後任はアキラ・ニシノとなったが、この交代劇がW杯に向けてプラスになるかどうかは、全くもって不明だ」

 田嶋幸三・日本サッカー協会会長が「選手たちとの信頼関係が多少薄れてきた」ことを理由に監督解任に踏み切ったことで、志半ばで解体されたハリルホジッチ体制については「立て直すことには成功していた」と、同メディアは見解を示している。

 そして「他のアジア勢に比べて、躍動すれば勝ち上がる可能性は高い」としつつも、西野体制が発足して間もないことを理由に、日本のグループステージ敗退を予想した。

「日本はコロンビア、ポーランド、セネガルと同組になっており、選手たちが躍動を見せれば、勝ち上がれるかもしれない。ただ今の日本代表は、指揮官の電撃的な交代によってスタイルやチームのアイデアが不明瞭なため、もし決勝トーナメントに進んだとなれば、それは本当のサプライズとなるだろう」

 大会を直前にチームの解体をしたことで、世界からは低評価を受けてしまっている日本代表。そうした下馬評を覆せるか否かは、もはや選手たち次第だ。サムライ戦士たちの奮闘に期待しよう。
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