「明らかなハンド」「イタリア勢は平等なサポートを得られてない」…“誤審”に泣いたローマに伊紙も同情

2018年05月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ローマ会長も激怒…「馬鹿げた判定は許されない」

結果として第1レグでの大敗が大きく影響したとはいえ、第2レグでのローマが主審の判定に泣かされたのは誰の目にも明らかだった。 (C) Getty Images

 5月2日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝の第2レグが行なわれ、ローマは4-2でリバプールに勝利したものの、2戦合計スコア6-7で準決勝進出はならなかった。

 準々決勝のバルセロナ戦で起こした"奇跡"を想起させる怒涛の逆襲を見せ、1点差にまで詰め寄ったものの、あと一歩及ばなかったローマ。この日、彼らは主審のジャッジに泣かされることとなった。

 63分、リバプールのゴール前でステファン・エル・シャーラウィが放ったボレーが相手DFトレント・アレクサンダー=アーノルドの手に直撃したが、ハンドは宣告されず……。その前の49分には、エディン・ゼコがGKロリス・カリウスにエリア内で倒されたシーンで、主審ダミル・スコミナはオフサイドの判定を下したが、ハイライトを見る限り、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWはオンサイドの位置にいた。

 試合後、ローマのジェームズ・パロッタ会長は、「リバプールは偉大なチームだったし、彼らの決勝進出を祝福するよ」としつつも、判定に対しては怒りを露わにした。

「CLにもVARが必要であることが明らかになった。なぜなら、もはや馬鹿げた判定は許されないからだ。(記者に対して)自分の目で確かめるといい。49分のゼコはオフサイドではなかった。そして、彼はGKに倒されていたんだ。63分のハンドは、ピッチにいた人間以外の世界中が目撃したことだろう。審判が困難な仕事だとは分かっているが、こんな形で敗退するのは本当に残念でならない」
 
 このように激怒する会長に同調したのが、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』だ。同紙は「アレクサンダー=アーノルドは明らかなハンドを犯していた」と、主審の裁定を非難した。

「2つの深刻な判定だった。それが結果を変えうるものだったかどうかは分からないが、リバプールの守備陣を考えれば、痛恨だったと言わざるを得ない。第1レグにおいてもローマは、サラーがオフサイドポジションにいたことなど微妙な判定に不満を募らせたが、オリンピコでのジャッジは明らかに不平だ。彼らは主審に泣かされた」

 スコミナ主審のレフェリングを酷評した同紙はさらに、今大会においてイタリア勢が判定に泣かされたことを訴えている。

「準々決勝でも、ローマはバルサ戦で微妙な判定を受けていたし、ユベントスもマドリー戦で不当なPKを取られた。今大会において、イタリア勢は審判から平等なサポートを得られているとは言えない。昨晩のバイエルンを見ても、CLにVARシステムが一刻も早く導入されることが求められる」

 決勝まであと一歩のところまで進みながら、判定に泣かされたローマ。今大会ではまさに、天国と地獄を味わって姿を消すことになった。

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