ウルグアイで珍事発生! スタンドのサポーターからユニホームを借りてプレー…一体なぜ?

2018年04月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

南米屈指の名門を巻き込んだ“珍事”。

スタッフから急遽呼び出され、ロッカールームへと急ぐペニャロールのファン。 ※写真はVTVのスクリーンショット

 稀に見る珍事がウルグアイで起こった。

 現地時間4月30日に行なわれたウルグアイ・リーグ前期14節のプログレソ対ペニャロールの一戦で、GKがユニホームをスタンドのファンから借りてプレーしたのだ。

 なぜ、そんな珍事が起きたのか。アルゼンチン紙『Ole』や複数のメディアが伝えたところによれば、ユニホームをファンから借りたのは南米屈指の名門ペニャロールの守護神ケビン・ドーソンだったという。

 この日はアウェー使用の黒いGKユニホームを身に纏っていたドーソンは、試合開始直前に主審から「第3審判と色が似ているから代えてくれ」と言われたものの、この日はベンチにもアウェー使用のユニホームしか置いてなく、困っていた。

 迷いに迷ったペニャロールのスタッフは急遽、自軍ファンが陣取るスタンドへ駆け出して、ホーム用のオレンジのGKユニホームを着ている人間を探し当てると、ロッカールームへ呼びつけてユニホームを拝借したというのだ。
 
 しかし、このドタバタ劇にはオチもある。

 散々、駆け回って、ようやく借りたユニホームをドーソンに着せたペニャロールだったが、いざ試合へと臨もうとした時、第3審判から「私が予備の青い服を着るので本来のユニホームを着てください」と指示されたのだ。「だったら最初からそうしてくれればいいのに……」と両軍選手やスタッフの誰もがそう思ったに違いない。

 この名門ペニャロールが絡んだ騒動は、南米を中心に各国メディアで大きく報じられ、ペルー・メディア『Diario Depor』は、「こんなの今まで見たことがない! ファンがヒーローになった」と綴り、『Ole』紙は、「『君、うちとサインしないか?』」という見出しをつけて「珍しいことにペニャロールのスタッフたちがファンに頭を下げた」と面白おかしく報じた。

 ちなみに試合はペニャロールが1-0で完封勝ち。ドーソンは、まさかの"珍事"にも心を乱すことなく、見事にクリーンシートを達成している。
 

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