大乱闘と思いきや…ナポリとユベントスの熱狂的サポーターによる“衝突”の思わぬ結末

2018年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官は相手サポーターと“やり合った”が…

スタンドではヒートアップしたナポリ・サポーター。試合後は彼らの歓喜の咆哮が、敵地のスタジアムに轟いた。もし優勝したら、一体どんな騒ぎになるのだろうか……。 (C) Getty Images

 4月22日(現地時間)に行なわれたセリエA第34節で、2位ナポリは終了間際にクリバリがCKから決勝ヘッドを叩き込み、敵地で首位ユベントスを1-0で撃破。両チームの勝点差は1に縮まり、スクデット争いは混沌とした状況となってきた。
 
 この試合の前には、ライバル同士の大一番とあって、ナポリのマウリツィオ・サッリ監督がアリアンツ・スタジアムに向かうバスのなかから、挑発してきたユベントス・サポーターに対して中指を立てたというニュースも流れるなど、殺伐とした雰囲気が伝わってきたものである。
 
 負ければライバルの7連覇が確定してしまうという状況で、多くのナポリ・サポーターは我らがチームを後押しするためにトリノ遠征を敢行。ユベントス・サポーターとの対立なども懸念されたが、試合前日、厳戒態勢も敷かれたというトリノの街頭で出くわした両サポーターによる、思わぬ光景を各メディアが紹介している。

 狭い路地を大人数で歩くナポリ・サポーターが立ち止まると、その先にはライバル・サポーターの姿が……。憎き相手を前にして、隊列を整えた彼らが大声を上げて前方へ突進すると、ユベントス・サポーターもこれに呼応して突撃。ここから大乱闘が始まるか思われた。
 
 ところが、殴り合い・蹴り合いを始めるかと思いきや、彼らは互いにハグをかわし、そのまま肩を組みながら飛び跳ねて「友好のダンス」を披露。周囲は楽しい雰囲気に包まれたのだった。
 
 周囲の状況から、事前の準備などがあったようにも思われ、この模様を撮影した動画は「おもしろ動画」と捉えることもできるが、これはSNSで何百万回も視聴され、多くの人々を楽しませ、温かい気持ちにもさせたようだ。
 
 ちなみに、ナポリが劇的勝利でディエゴ・マラドーナを擁した1989-90シーズン以来となるスクデット獲得に向けて大きな希望をもたらしたことにより、選手がチャーター機でナポリに戻った際には、空港やその周囲に1万人を超えるファンが詰めかけたという。
 
 ナポリの選手・スタッフだけでなく、サポーター・ファンにとっても充実と喜びに満ちた週末のトリノ遠征だった。

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