最後は運も味方に!? なでしこ高倉監督が「勝ちの空気を持ってこれたら」とすがったアイテムは?

2018年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

白星発進のベトナム戦で「『勝ったじゃん』と思って」

なでしこジャパンの高倉監督。最後は運も味方につけて勝ち切った。(C) Getty Images

 アジアカップ2連覇を果たした「なでしこジャパン」。20日夜の決勝では再三ピンチを迎えたものの、GK山下杏也加やDF熊谷紗希を中心とした粘り強い守備で凌ぎつつ、終盤84分に飛び出した横山久美の決勝弾で強敵・オーストラリアを下し、見事女王の座を守り抜いた。

 すでにチームは22日に帰国の途に就き解散しているが、成田空港で行なわれた帰国会見で、チームを率いた高倉麻子監督が意外な秘話を明かしていた。

「ベテランと若手がチームとしてひとつになり、グラウンドでそれを表現できるようになって、粘り強い戦いができたことで、チームとして一歩進んだと感じている」
 大会をそう振り返った指揮官だが、じつは今大会前のガーナ戦(@長崎)から、「最近目が見えにくくなってきた」という高倉監督は、日中の強い日差しを避けるためということもあり、日光を遮断する効果がある眼鏡をかけて試合に臨んでいた。

 初戦のベトナム戦。ベンチで眼鏡をかけて戦況を見守った試合は、4-0での快勝を収めた。これで、「『勝ったじゃん』と思って」と気を良くした指揮官は、次戦以降も眼鏡をかけて臨むことを心に決めていた。

 ところが、第3戦のオーストラリア戦。普段からかけ慣れていないせいか、この試合では眼鏡を忘れてしまったのだという。結果は、終盤に追いつかれて1-1のドロー決着。最後の5分間は、ワールドカップ出場権獲得と次ラウンド進出を確実に決めるべく、最終ラインでの時間稼ぎに終始し、後味の悪いゲームとなってしまった。
 
 こうした経緯もあり、次戦以降は「絶対に忘れないようにしよう」と決意したとのこと。そして、準決勝、決勝と指揮官が眼鏡をかけて臨んだ試合は、いずれもなでしこジャパンの勝利に終わり、既知のごとくアジア連覇へと登り詰めた。

 高倉監督は、「いまの(できること)すべてを、勝ちにつながるように、勝ちの空気を持ってこれたらいいなと思って」、と当時の心境を明かした。まさに最後は運も味方につけて勝ち取った優勝だった。
 
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