まさに前代未聞の復讐弾! 出場権を“自腹”で買ったロシア代表FWが憎きマンチーニの眼前で…

2018年04月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

1月に指揮官との確執からゼニトを放出されて…

「ゼニト戦はなにがなんでも出たい」と志願。強硬な手段で出場の権利を得たジューバが、自らの復讐劇を完遂させた。(C) Getty Images

 ロシア代表の主砲が、ひとつの復讐劇を完遂させた。不当を扱いを続けた、古巣の指揮官に対してだ。

 物語の主役となったのはロシアのアルセナル・トゥーラに所属するアルテム・ジューバである。現地時間4月22日に行なわれたロシア・リーグ27節でリーグきってのストライカーはゼニトとの決戦に臨んだ。

 実はこのジューバ、今年1月まではゼニトに所属していた。昨夏に就任したイタリア人指揮官ロベルト・マンチーニとの確執が表面化し、衝突を繰り返した挙げ句、1月にアルセナルへレンタル放出されてしまったのだ。

 米メディア『Sports Illustrted』など複数のメディアによれば、この時に両チーム間で交わされた契約内容には、当然の紳士協定として、「違約金を支払わない限り、ジューバはゼニト戦に出場できない」との条項が盛り込まれていたという。
 

 ところが、ここでジューバが前代未聞の行動に出るのだ。自身を粗雑に扱ったマンチーニにしっぺ返しを食らわさんと、「なにがなんでゼニト戦に出る」と決断。ポケットマネーから違約金8万ドル(約864万円)を支払って強硬出場したのだ。

 立ち上がりから鼻息荒く仕掛けるジューバ。アルセナル移籍後は6試合で4ゴールをマークしてきた勢いをそのままに、まずは先制点をアシストする。そしてチームが2-3とビハインドを背負って迎えた88分、ハイライトが訪れるのだ。味方のシュートがゴールバーと相手GKに当たってこぼれたところに鋭く反応し、難なくねじ込んだのだ。

 リベンジショーはこれで終わらない。千金弾を決めた直後、チームのベンチ前でひとしきり歓喜を共有したジューバは、すぐさまマンチーニの座るゼニトベンチの前へ向かい、ガッツポーズを披露。さらに背番号と名前のプリントされた背中を指さし、「どうだ!」とばかりにイタリア人指揮官を挑発したのだ。

 現在、ゼニトはチャンピオンズ・リーグ出場圏内の3位と勝点1差の4位。『Sports Illustrted』は、「この試合はCL出場に黄色信号が灯ったゼニトにとっても重い敗戦だ。この復讐劇ほど辛いものはない」と綴っている。

 ロシア・リーグは残り3試合。はたしてゼニトはこの苦難を乗り越え、CL行きを果たせるのか。そして気になるジューバの去就はどうなるのか。なにかと興味は尽きない。

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