セリエA天王山はナポリが劇的弾で絶対王者ユーベに勝利! スクデット争いは勝点差「1」に

2018年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合終盤にドラマが!

打点の高いヘッドで決勝点を挙げたクリバリ。 (C) REUTERS/AFLO

 現地時点4月22日、セリエAの第34節が行なわれ、2位ナポリが首位ユベントスから金星を挙げた。

 勝てばセリエA7連覇に大きく前進するユベントスの本拠地アリアンツ・スタジアムに、89-90シーズン以来のスクデット獲得を目指すナポリが飛び込んだ一戦は、アウェーチームが積極的に仕掛ける展開のなかで始まった。

 ナポリの激しいプレッシングから素早い攻撃に対し、受け身に回ったユーべは、開始早々の11分に守備の要であるジョルジョ・キエッリーニが負傷。シュテファン・リヒトシュタイナーとの交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われた。

 チームの精神的支柱を失ったユーべだったが、16分にビッグチャンスを迎える。ゴール手前からのFKをミラレム・ピャニッチが直接狙うと、シュートは壁にあたってコースが変わり、右ポストを叩いた。

 対するナポリも、負けじと23分にビッグチャンスを迎える。マリオ・ルイのパスにエリア内で抜け出したマレク・ハムシクが、角度のないところから渾身のシュートを放ったが、これは惜しくも枠を外れた。

 首位攻防戦らしく序盤から激しく削り合う両者は、会場の雰囲気とともに徐々にヒートアップ。そんななかで、37分にジョルジーニョのパスに反応したロレンツォ・インシーニェがネットを揺らしたが……しかし、これはオフサイド判定となりゴールは無効となった。
 

 結局、前半はスコアレスで終了。肝を冷やして後半を迎えたユーベは、開始とともに動く。エースのパウロ・ディバラに代えてファン・ギジェルモ・クアドラードを投入し、フォーメーションも4-2-3-1から4-3-3に変更した。

 それでも流れを掴んでいたのはナポリだった。悲願のスクデット獲得に向け、勝つしかない南イタリアの雄は、60分にドリース・メルテンスに代えて、ポーランド代表FWのアルカディウシュ・ミリクを投入し、1トップを入れ替える。

 さらに知将マウリツィオ・サッリは、66分に主将のハムシクに代え、ピオトル・ジエリンスキをピッチに送り出して攻勢を強めていった。しかし、強固なブロックを組むユーベの守備陣を崩すには至らない。83分にはジエリンスキが渾身のミドルシュートを放つも、守護神ジャンルイジ・ブッフォンが冷静に弾いた。

 試合終盤にユーベが自陣でボール回しを始め、逃げ切り態勢を固めたことで、誰もがスコアレスドロー決着を覚悟した試合は、しかし、最後の最後でドラマが待っていた。

 90分、右サイドからのCKをホセ・マリア・カジェホンが蹴り込むと、このボールにカリドゥ・クリバリがドンピシャヘッド! この強烈な一撃が豪快にゴールネットを揺らしたのだ。

 試合はその後、動きを見せることなく終了。過去6試合、アリアンツ・スタジアムで勝利したことがなかったナポリが大一番で絶対王者ユーベから会心の一勝を挙げた。試合後は静まり返るユーベ・ファンを尻目に、ナポリ・サポーターが狂喜乱舞した。

 これで2位ナポリと首位ユーベの勝点差は「1」となり、スクデット争いはいよいよ混沌としてきた。そんななかで両軍は次節、ユーベは28日にインテルとのイタリア・ダービー、ナポリは29日にフィオレンティーナと、それぞれ敵地で対戦する。
 

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