「イングランドの星!」「信じられない技巧」ドルトムントの18歳サンチョを欧州メディアが激賞!

2018年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

シティを飛び出してドルトムントへ電撃移籍!

ついにブンデス初得点を挙げたサンチョ。18歳と25日でのゴールは同リーグにおける英国人最年少記録だ。(C)Getty Images

 フットボールの母国が生み出した最高傑作だ。
 
 現地時間4月21日のブンデスリーガ31節、ボルシア・ドルトムントvsバイヤー・レバークーゼンの一戦は、前者の4-0完勝に終わった。その試合で1ゴール・2アシストと大暴れしたのが、ドルトムント期待の18歳ルーキー、ジェイドン・サンチョだ。
 
 およそ3か月ぶりに今シーズン4度目の先発を飾ると、13分にいきなり金字塔を打ち立てる。右サイドから豪快に中央へ切れ込んだクリスティアン・プリシッチのパスを受け、冷静に右足で先制点を流し込んだ。自身のブンデスリーガ初得点は、「ブンデスにおける英国人最年少得点(18歳と27日)」「ドルトムントでの英国人初得点」「黒人の英国人が決めたブンデス初得点」など、さまざまなオマケが付いた。

 
 勢いは止まらない。圧巻だったのは63分の華麗なトラップだ。最終ラインからのロングフィードをトップスピードのまま左アウトサイドで収め、中央を走るマキシミリアン・フィリップのゴールをお膳立てした。これをスペイン全国紙『Marca』は「信じられない技巧から生まれた得点。サンチョの才能のすべてが凝縮されていた」と評した。78分にもマルコ・ロイスのゴールをアシストしたイングランドU-18代表のエースは、3得点に絡む奮迅の働きで、本拠地シグナル・イドゥナ・パルクのサポーターを熱狂させた。
 
 昨年8月の加入は文字通りの電撃だった。期限最終日の31日にマンチェスター・シティU-18からドルトムントへの完全移籍。U-17欧州選手権で大会MVPに選ばれ、U-17ワールドカップでも3得点を挙げたキラ星は、母国でプロデビューを飾ることなく、「昔から好きなチームだったし、違う環境でのチャレンジに胸が躍った」とドイツの地を踏んだのだ。昇格を見込んでいたシティにとっては痛恨の出来事となったが、ジョゼップ・グアルディオラ監督は「すべては彼が決めたこと。大いに期待していたが、彼はシティでの鍛錬よりもプレー機会を求めたんだ。才能に疑いの余地はないよ。きっと成功を掴むだろう」と送り出した。
 
 今回のレバークーゼン戦は今シーズン9試合目の出場となったが、これが本格ブレイクの足掛かりになるとドイツ・メディアは見ている。サッカー専門誌『Kicker』は「サンチョの輝かしいキャリアがいよいよ本格的に始まった。今日の初ゴールはファンの記憶に刻まれただろう」と報じ、全国スポーツ紙『Bild』は「ミチ・バチュアイの負傷離脱で暗いムードが漂っていたチームに光明をもたらした。文句の付けようがない出来だ」と称えた。

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