号泣する通訳、サングラスをかけるハリル…「まだ終わっていない」と徹底抗戦の構え

2018年04月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

報道陣と到着客で300人以上が出迎える異様な光景に

取材に応じたのは2分半程度だったが、ハリル前監督は涙を堪えながら、思いの丈を熱く語った。

 4月21日、日本代表の前監督であるヴァイッド・ハリルホジッチ氏が、再来日した。羽田空港では100人を超える報道陣に到着客を含めると、300人以上が氏を出迎える異様な光景が広がった。
 
 担当記者の顔を見つけると手を振る余裕も見せたが、囲み取材が始まってすぐ「日本に来ることをいつも楽しみにしていたのに」と切り出すと、ここで監督担当の日本サッカー協会・樋渡群通訳が突然号泣。ハリルホジッチ氏も溢れる涙を隠そうとサングラスをかけた。
 
 「今回の状況は特別なものです。45年フットボールに関わっていて、もっとも難しいものになっている」と淡々と話すと、「なにが起きているがまだ理解できない。真実を探しに来た」と、日本協会とはいまだ正式に解任についてサインをしていないとあって、直接交渉する可能性を示唆した。

 
 当然、本人の怒りは収まっていない。
 
 「私をうんざりさせるような状況に追いやって、ゴミ箱に捨てたような状態で……私はまだ終わっていないと思っています」とコメント。囲み取材の時間はわずか2分40秒ほどだった。
 
 一方、日本協会側は「しっかり誠意をもって対応する」(田嶋幸三会長)と話しているが、ハリルホジッチ氏は日本にいる関係者の反対の声を押し切って、27日に都内で記者会見を行なうことも決まった。その間のスケジュールは一切未定となっている。日本を離れるのは現在のところ29日が予定されており、それまでは「傷付いた誇りに関しては戦わなければいけない」と、徹底抗戦する構えだ。
 
 日本サッカーの歴史において前例がない、涙の再来日を果たしたハリルホジッチ氏。今後の動向から目が離せない。
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