「黄金の左足だ!」ルーマニアの英雄がR・マドリー時代に魅せた圧巻ハットにファン熱狂!

2018年04月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

現在は1部クラブの「オーナー兼監督」

マジカルな左足で世界中のサッカーファンを魅了したハジ。今回はマドリー時代の貴重な映像が紹介された。(C)REUTERS/AFLO

 欧州名門クラブはそれぞれの公式SNSで随時、過去の名場面やスーパーゴールを紹介しながらファンを日々喜ばせている。そこで今回、レアル・マドリーが掲載したのはかなりレアな代物だ。1990年代のサッカーシーンを駆け抜けたルーマニアの国民的英雄、ゲオルゲ・ハジのハイパフォーマンスである。
 
 1990年のイタリア・ワールドカップで活躍を果たしたハジは、大会終了後に鳴り物入りでマドリーに入団。わずか2シーズンの在籍ながらリーグ戦64試合に出場して16得点をマークした。しかし時は、ヨハン・クライフ率いるバルセロナのいわゆる"ドリームチーム"時代で、マドリーは完全な過渡期にあった。92年夏、チーム刷新を図るクラブ首脳部に見限られたハジは、イタリアのブレッシャに活躍の場を移すのだ。
 
 その後1994年のアメリカ・ワールドカップでふたたびブレイクし、ついに世界的な知名度を得て、今度はバルセロナへの入団を遂げる。クラブレベルではそれ以降の印象が強いため、ハジのマドリー時代はあまり語られてこなかった。今回同ツイッターは「その左足のクオリティーとパワーに圧倒される」との一文を添え、91-92シーズンのアスレティック・ビルバオ戦で26歳のハジが達成した圧巻ハットトリックをフィーチャーしている。

 
 純白のキットに身を包み、10番を背負うハジ。シャープな身のこなしからセカンドストライカーのようにゴールに猛進する姿が映し出される。いずれも自慢の左足を炸裂させてのゴールだが、極めつけはやはり3点目だ。右サイドから軽やかにステップを踏みながら持ち上がり、ゴールまで25メートルの位置から強烈なドライブショットをねじ込んでいる。
 
 ツイッターの投稿欄には数多くのコメントが寄せられ、「なんでマドリーは手放したんだ?」「久々に黄金の左足を堪能したよ」「完成度の高いフットボーラー」と賛辞の声が相次いだ。一方でルーマニア語の書き込みもあり、「我らがヒーロー」「いま見ても素晴らしいテクニック」と称えている。
 
 現在53歳で、2009年にみずから設立したクラブ、ヴィトルル・コンスタンツァでオーナー兼監督を務めるハジ。瞬く間にルーマニア国内で強豪クラブにのし上がり、2016-17シーズンには1部リーグで初優勝を飾った。欧州カップ戦の予選にも出場し、今シーズンは連覇こそ厳しくなっているものの、残り2節で4位と上位に付けている。
 
 ちなみにチームには実息のイアニスも籍を置く。将来のA代表を担う逸材と期待される19歳の攻撃的MFだ。

次ページ【動画】名手ハジの左足が唸りを上げる! マドリー時代に達成した圧巻ハットをチェック!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事