「世界的なFWでさえミスはするもの」名手カバーニがガラ空きのゴールにまさかの…

2018年04月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「得点王はほぼ確実。その余裕が生んだミスだろう」

絶好機を外して顔を手で覆うカバーニ(左)。らしくないイージーミスだった。(C)Getty images

 試合後、パリ・サンジェルマンのウナイ・エメリ監督はうなだれ気味にこう話した。
 
「前半は本当に酷い内容だった。シーズンで最悪の45分間と言っていいだろうね。でも後半は持ち直して果敢に仕掛けたが……結果(引き分け)は妥当なものだと思う。あのシーン? まあ、フットボールでは世界的なストライカーでさえミスはするものさ」
 
 金曜日に行なわれたリーグアン32節、パリSGvsサンテティエンヌの一戦。17分に先制された王者はゲーム終盤になってもホームチームを攻めあぐね、1点のビハインドを背負ったままだった。そして68分、エメリ監督は温存していたエースをピッチに投入する。ウルグアイ代表の大黒柱、エディンソン・カバーニである。すると75分、絶好のゴールチャンスが訪れる。

 
 一気のカウンターからパリSGは敵陣アタッキングサードで2対1の状況を作り、アンヘル・ディ・マリアが抜群のタイミングで並走してきたカバーニへパス。GKも飛び出しており、あとはガラ空きのゴールに蹴り込むだけという最高のお膳立てだったが……。名手がダイレクトで撃った球は枠を外れてしまう。ディ・マリアは唖然とし、カバーニ自身は顔を両手で覆った。
 
 試合はアディショナルタイム、相手DFのマシュー・ドュビュシーがオウンゴールを献上し、なんとかパリSGは勝点1を得た。全国紙『The Parisien』は「リーグアンのトップスコアラーはまだ身体が温まっていなかったのか? ミス・オブ・ザ・シーズンの有力候補だ」と評し、サッカーサイト『Foot01.com』は「ネイマールが離脱してPKキッカー問題がなくなった。カバーニの得点王はほぼ確実だろうが、その余裕が生んだミスだろう」と論じている。
 
 苦戦したとはいえ、パリSGのリーグ制覇はほぼ間違いなく、すでにリーグカップで優勝を飾り、フランスカップもベスト4進出と、国内3冠に向けて視界はきわめて良好だ。24得点を挙げているカバーニは得点ランクで首位を走り、2位ネイマールに5点差、3位ラダメル・ファルカオ(モナコ)には6点差を付けている。
 
 気の緩みがあったのか、あるいは「弘法も筆のあやまり」だったのか。いずれにせよ、図抜けた決定力を誇るカバーニにしては珍しいイージーミスだった。
 

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