【磐田】ダービーは1点が遠く…アダイウトン不在の窮地で中村俊輔が語った”今後のスタンス”

2018年04月07日 梶山大輔(サッカーダイジェスト)

「アダに代わる選手はいない」

怪我明けで初のスタメン出場を飾った中村俊輔(左)。正確な左足は健在で、スタジアムを度々沸かせていた。写真:徳原隆元

[J1リーグ6節]磐田0-0清水/4月7日/エコパ
 
 磐田にとって、今季2回目の"静岡ダービー"は悔いが残る試合となった。前半はアグレッシブな清水の守備に手を焼いたが、アタッカーが次々と投入された終盤は、幾度となくチャンスを作る。しかし、後半だけで8本のシュートを放つも、最後までネットを揺らすことはできなかった。
 
 怪我から復調し、3試合ぶりに先発出場した中村俊輔は、悔しさを滲ませつつ試合を振り返った。
 
「勝ちたかったけど、最後は向こうも粘って、身体を張っていた。そこで決めきる力というか、川又(堅碁)だけにセンタリングを上げて頼ってしまった部分があった。誰かひとりマイナスに入ってきて、そのこぼれ球をロングシュートで狙う形も増やしたい」
 
 中村が攻撃のバリエーション増加を誓ったのは、アダイウトンの長期離脱と無関係ではない。3月18日の広島戦で全治6か月の大怪我を負ったブラジリアンは、持ち前のスピードを活かしたドリブル突破で違いを生んでいたからだ。
 
「アダ(イウトン)に代わる選手はいない。前半は(山田)大記が2回くらい長い距離をドリブルしていた。チームとしてどう補うか。逆にステップアップできるチャンスでもある」
 
 実際のところ、単独突破でチャンスを生み出せるアダイウトンの不在は非常に大きい。ただその中でも、前節の浦和戦では川又が2得点の活躍を見せ、4月4日のルヴァンカップ・甲府戦でも荒木大吾が2得点を奪って逆転勝利へ導いた。

 背番号10が語るように、爆発的なスプリント力を持つ選手はほかに存在しない。となれば、攻撃の形を増やし、コンビネーションで崩すことが必要となる。もちろん、調子の良い選手が試合ごとに穴を埋めることも大事だろう。
 
 連戦を戦うなかで、どれだけ連係を構築できるか。磐田が上位進出を果たすうえで、重要なポイントとなりそうだ。

取材・文●梶山大輔(サッカーダイジェスト編集部)

【磐田 0-0 清水 PHOTO】白熱の静岡ダービーは決着付かずのドロー
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事