「ベスト布陣はどれ?」「もう時間切れが近い」米メディアが悩める日本代表をディープに考察!

2018年04月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

3月シリーズは「道を正しい方向に修正する絶好機だった」

代表復帰を果たした本田も好アピールには至らず。どこか曖昧な戦術の下で、日本代表は連動性を欠いた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ロシア・ワールドカップの開幕までおよそ70日。日本代表がコロンビアと対峙するグループリーグ初戦は6月19日で、もう目と鼻の先である。
 
 先のベルギー遠征でマリと1-1で引き分け、ウクライナには1-2の敗北を喫したハリルジャパン。ポジティブに捉えられる要素はやはり少なく、本大会に向けて不安が募るばかりだが、そんなチーム状況を深く掘り下げたのが米スポーツ専門チャンネル『ESPN』だ。アジア通で日本代表ウォッチャーでもあるジョン・デュアデン記者が鋭い視点で、悩めるサムライブルーを一刀両断した。
 
「ワールドカップが近づいている。世界で興奮と期待が高まりを見せるなか、日本サッカー界はかならずしもそうではない。悩みが解消されていないのだ。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は3月のテストマッチを終えて『日本はまだ準備が整っていない』と話したが、まったくその通りである。日本はフォームとスタイルを見失っているのだから」

 
 記事内でデュアデン記者は、昨年8月のアジア最終予選でオーストラリアに勝利して本大会行きを決めて以降、日本は9試合で3つしか勝ち星を挙げていない事実を紹介。「その相手はニュージーランド、北朝鮮、中国だ。ブラジルとベルギーには失望に近い内容で敗北を喫し、宿敵・韓国には1-4で敗れる屈辱を味わった。そして横浜ではハイチと3-でと引き分ける有り様だ」と突き放す。そのうえで、3月のマリ、ウクライナとの2連戦は「道を正しい方向に修正する絶好機」と位置付けていたという。
 
「またしても試みは失敗に終わった。もうずっと、日本のスタイルには疑問符が付いている。今回のベルギー遠征は1分け1敗と結果が出なかっただけでなく、あらためて問題が山積みであることを強く印象付けた。ハリルホジッチは伝統的にポゼッションを重視していたチームに、カウンターアタックを中心に据える戦術を浸透させようと時間を掛けてきたが、おそらくはまるで手応えを感じていないだろう。もう(就任から)丸3年が経った。ファンとメディアはいまだ懐疑的な目を向けており、それは本大会出場を決めた最終予選の間から燻ぶっていた疑念だ。実際に解任ムードも高まった」

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