鹿島、ACL16強を決める同点劇!大岩監督は「ハーフタイムでスイッチ入れた」と明かす

2018年04月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「後半は両サイドの強度が落ちると分析していた」

上海申花戦で1ゴール・1アシストと結果を残した鈴木。(C) Getty Images

[ACLグループステージ5節]上海申花2-2鹿島/4月3日/虹口スタジアム
 
 指揮官の懸念が現実となった。大岩剛監督は試合前、「相手は外国籍選手が中心。しっかりした守備が鍵になる」と警戒していた。
 

 開始12分、DF犬飼智也がペナルティエリア内でFWマルティンスを倒しPKを献上。これをコロンビア代表MFのモレノに決められ先制を許した。さらに28分にはCKからマオ・ジエンチンに追加点を奪われ、前半だけで2点のビハインドを負ってしまう。
 
 リーグ戦で調子の上がらない鹿島だけに、後半も苦戦が予想された。だが、指揮官はいい意味でこれを裏切った。「ハーフタイムでスイッチを入れた。後半は相手両サイドの強度が落ちると分析していたので、うまくそこを突けた」と大岩監督。後半に入るとチームはギアチェンジしに成功し、反撃を開始した。
 
 リーグ開幕前に左膝蓋靱帯(しつがいじんたい)を損傷し、札幌戦(3月31日)で復帰したばかりのレアンドロが左サイドから攻撃を活性化。ブランクを感じさせない動きで相手を手玉に取ると、温存の昌子を欠く守備陣も前半には見られなかった思い切りのいいラインコントロールで最終ラインを押し上げ、攻撃に厚みを加えた。
 
 前半とは見違える姿を見せ始めたチームは、58分に鈴木が反撃の狼煙を上げる今季の公式戦初得点を挙げる。中盤から攻め上がったレオ・シルバが左足のシュートを放つと、このこぼれ球にゴール前で鈴木が反応して右足で押し込み、1-2とした。迎えた63分には、レオ・シルバが相手の速攻の芽を摘み、ボールを奪取。中央の金崎、右の鈴木へとつなぎ、鈴木が逆サイドのレアンドロへと右クロス。レアンドロの左足ボレー弾が上海申花のゴールネットを豪快に揺らし、敵地で"価値ある"引き分けに持ち込んだ。
 
 鹿島は勝点を9に伸ばし、2位以内が確定。1試合を残して決勝トーナメント進出が決定した。大岩監督は1得点・1アシストの活躍を見せ、チームを2年連続16強入りに導いた鈴木を「得点もアシストも含めてだが、特に守備でスイッチを入れるアグレッシブさを相手が嫌がっていた。そこを評価したい」と高評した。
 
 リーグ戦では5節を終了して2勝2分け1敗で7位と不振が続く。上海申花戦の前半も今季を象徴する流れとなったが、低調だったレオ・シルバのパフォーマンスも上向きとなり、得点源のレアンドロが最高の形で復活。併せて鈴木にも待望の初ゴールが生まれ、課題も残りつつも、次のリーグ戦につながる内容となった。
 
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