「ずっと僕の憧れだった」ケイン少年がお手本にした“名フィニッシャー”が華麗に復活!

2018年04月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

図抜けた決定力に加え、高精度クロスでお膳立ても

トッテナム・ファンにこよなく愛されたシェリンガム。マンU移籍の4年後に舞い戻る“離れ業”が成立したのも、サポーターの厚い支持があればこそ。(C)Getty Images

 いまやトッテナム・ホットスパーのみならず、イングランド代表のエースにして、世界でも指折りのストライカーへと成長を遂げた。日曜日のチェルシー戦で後半から登場し、晴れて戦列復帰を果たしたハリー・ケインである。
 
 幼少期からトッテナムの熱烈なサポーターだったケイン。サッカーを始めた頃から彼のアイドルであり、そのプレーを参考にしてきたお手本が、ほかでもないテディ・シェリンガムだ。今年1月、その偉大な先人が持つプレミアリーグでのクラブ記録を抜いて「98得点目」を決めた際には、こんなコメントを寄せていた。

 
「テディはずっと僕の憧れだった。すべての能力に秀でたスコアラーだったし、本当にそのプレーをよく真似ていた。ホワイト・ハート・レーンの真のレジェンドだったよ。彼の記録を抜けたことを光栄に思う」

 
 プロデビュー間もない頃のケインは、たしかに現役時代のシェリンガムを彷彿させた。決してスピードがあるわけでも、圧倒的な技巧を誇るわけでもない。だが、左右両足に頭とフィニッシュの精度は図抜けて高く、チャンスに滅法強いのだ。加えてチームプレーヤーとしての資質も抜群で、みずから囮になって周囲を巧みに活かし、高精度クロスからのお膳立てもお手の物。おまけにFKとPKのスペシャリストでもある。
 
 そんな元イングランド代表FWをトリビュートしたのが、トッテナムの公式ツイッターだ。4月2日はシェリンガムの51回目の誕生日だった。1992-93シーズンに22得点を挙げ、初代プレミアリーグ得点王に輝いたスパーズ時代。合計7シーズンを過ごした日々で生まれた名ゴールをひとつのムービーに凝縮し、ファンを喜ばせた。
 
 ミルウォール、ノッティンガム・フォレスト、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、ポーツマス、ウェストハムなどを渡り歩き、キャリアで355ゴールを叩き出した稀代の名優。先日英メディアの取材に応え、「いまのイングランド代表でワールドクラスと言えるのはハリーだけだ。彼の活躍なくしてワールドカップでの躍進はあり得ない」と、頼もしい後輩にエールを贈っていた。

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