中国スーパーリーグを７連覇中の絶対王者、広州恒大が力強く３ポイントを掴み取った。
 
　３月30日に行なわれた４節、天津権健との一戦だ。15分にリカルド・グラルがＰＫを外すなど攻めあぐねていたアウェーの広州は、51分に前線のブラジル人エースが蛮行に及んでしまう。マンマークでぴったり付いていた天津DFリュ・イミンの挑発に激高したFWアランが、なんと強烈エルボーをお見舞いして一発退場を食らったのだ。

 
　しかしながら数的不利で苦境に立たされるかと思いきや、広州は攻撃的な姿勢を崩さず、なんと退場劇の４分後に先制点を奪ってみせる。ショートコーナーを相手MFアクセル・ヴィツェルがヘディングでクリアすると、そのボールをFWガオ・リンが狙い澄ましたハーフボレーでねじ込んだのだ。

 

　その後は天津の反撃を食い止めてシャットアウト。元イタリア代表のレジェンド、ファビオ・カンナバーロ監督は「アランの行為は許されるべきではないが、試合後の彼は本当に反省していたし、良き教訓としてほしい」と話したうえで、「そんななかでもしっかり勝利できるのが我々の強みだ。王者の証と言っていいだろう」とチームを称えた。
 
　広州はこれで３連勝となり、３勝１敗の勝点９で暫定２位。同日、悲願の初タイトルを狙う上海上港が開幕４連勝を飾り、こちらも暫定ながら首位に立っている。フッキとオスカールのブラジリアン・コンビが好調だ。