2010年を振り返る長友佑都が取材陣に「あの時も今頃から批判されてましたね」

2018年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ツイッターでも「批判され続けた僕らは僅か2週間でヒーローになった」と発信。

「ピンチはチャンス」。ツイッターと練習後の取材で、長友は苦境にある現状についてそう語った。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 3月27日にベルギー・リエージュでウクライナ代表と対戦する日本代表は25日、当地で調整を行なった。練習後のメディア対応では、長友佑都が現在のチーム状況について率直な意見を述べている。
 
「確かに良い状況とは言えない。僕自身も2010年の時に状況的には似ているなと思っています。チームの状況や周りの雰囲気、批判の受け方も含めて」

 
 現在の状況をそう語った長友は、トレーニング前に自身のツイッターを更新。次のような文面を発信していた。
「2010年W杯前も同じように批判された。
批判され続けた僕らは僅か2週間でヒーローになった。
みんな手のひらを返し、称賛した。
ピンチはチャンス。
厳しい状況で、一歩踏み出す勇気を持ったものだけがチャンスを掴む。」
 
 強烈な逆風に晒されるなかで、16強入りを達成した2010年の南アフリカ大会。その経験を踏まえて長友は、「監督はもちろん、選手一人ひとりが危機感を持っているから、むしろ可能性はあると思う。この状況を逆転できるものが揃っていると僕は思っている」と発言。ツイッターでの発言とともに、結果に恵まれない現状にもポジティブな見方を示している。
 
 そして、閉塞感の漂う現状を打開するためにも「個々の判断」が重要になってくると語る。
「若い選手や今回代表に初めて選ばれた選手も、監督の言う(裏に抜ける)ことをやり続けるのも大事なんだけど、自分の特長を出すため、あとは(裏に抜けるばかりでなく)チームとしてここに下りてきてほしいという時は、自分の判断でいかなきゃいけない。(中略)もちろん監督の言うことをやり遂げたいというのも分かるんですけど、ただそればかりになると結局良いサッカーというか、意思疎通のあるサッカーはできないと思う」
 
 マリ戦では、ハリルホジッチ監督が要求する相手ディフェンスライン裏を狙ったボールが多発。選手間では指揮官からの過度なロングボールの要求がチームのパフォーマンスに影響を及ぼしているとの声も聞こえてくる。そんななかでも、長友はチームにとって最善のプレーを自分自身の判断で下すべきだと語る。
 

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