「卑怯な犬だ!」「人としてゼロ」超大物代理人ライオラはなぜそこまでペップを嫌うのか

2018年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼はフィアットを買うべきだったんだよ」

2009-10シーズン当時。交代で引き上げるイブラ(中央)とペップ(右奥)は互いに一瞥もしない。この有名な確執は、いまだ別の形で燻ぶり続けているのだ。(C)Getty Images

 ミーノ・ライオラは、現代のプロフットボール界でもっとも有名な代理人のひとりだろう。このイタリア系オランダ人の顧客リストには、ズラタン・イブラヒモビッチ、ポール・ポグバ、ロメル・ルカク、ヘンリク・ムヒタリアン、マリオ・バロテッリ、マルコ・ヴェッラッティ・ジャンルイジ・ドンナルンマなど錚々たる名前が並ぶ。
 
 そのスーパーエージェントが母国オランダの雑誌『Quate』のインタビューに応え、怒り心頭に過去の苦い記憶を紐解いた。米スポーツ専門チャンネル『ESPN』が伝えている。

 
 ライオラが噛み付いたのは、現在マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督の振る舞いに対してだ。バルセロナ時代の2009-10シーズン、鳴り物入りで入団したイブラを冷遇し続けた行為がいまだに許せないのだという。指揮官としての力量は認めつつ、人間としては「まったく価値がない」とまで言い切る。

「ペップ(グアルディオラの愛称)は素晴らしい監督だと思うよ。でも、人間としてはゼロ、まったく価値がない男だ。彼はズラタンになにか話したいことあればいつでも訪ねてくれと言っておきながら、その後は出場機会を奪い、無視し、挨拶さえしなくなったんだ。まるで厳格な司祭さ。私がしろと言ったらしろ、するなと言ったらするな。だから俺はズラタンに言ってやったんだよ。君のフェラーリをペップの駐車スぺースに停めてやれとね」

 
 フェラーリと言えば、のちにイブラは自身のバイオグラフィーの中で面白い表現を使い、ペップのマネジメントを批判した。
 
「俺を獲得するということは、フェラーリを手に入れるようなものなんだ。それ相応の最高級のガソリンを用意して、ハイウェイをかっ飛ばさないと宝の持ち腐れだろ。グアルディオラはどうだったか。なんとディーゼル(軽油)を入れて、田舎道でスピンさせる有り様だ。彼はフィアットを買うべきだったんだよ」
 
 バルサ時代のイブラは開幕からの14試合で11得点を挙げる活躍を見せていたが、3か月が経ったあたりでグアルディオラ監督との関係が悪化し、以降はベンチを温める日々が続いた。シーズン終了後にACミランに新天地を求めたのだ。
 

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