「彼には才能がある」テスト生・ボルトの合否は? ドルト指揮官が注目の発言!

2018年03月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分がいるなんて信じられなかった」

シュテーガー監督(右)のアドバイスを受けるボルト(左)。がむしゃらにアピールした一日を終え、「ドルトムントに感謝いしたい」と話した。(C)Getty Images

 現地時間3月23日にボルシア・ドルトムントのクラブハウスを訪れ、プロテストを受けたジャマイカの英雄、ウサイン・ボルト。陸上100メートルの世界記録保持者の来訪にチーム、ファン、メディアが大いに盛り上がり、練習場周辺は一日を通して活況を呈した。
 
 前夜に現地入りしたボルトはスタジアムを見学して、テスト当日は朝からクラブハウス内を視察。マリオ・ゲッツェやヌリ・シャヒンら主力選手たちと交流し、スタンドに詰めかけたファンのサイン責めにも快く応じた。ユースチームとトップチームのミニゲームに参加すると、自慢の左足で細かい技やステップ、豪快シュートなども披露。高度なテクニックを有していることを実証して見せた。

 
 イベント的な要素が強かった一日だったが、ボルト自身はプロ契約を勝ち取るべく、本気モード全開。ひたむきな31歳のレジェンドに対して、ペーター・シュテーガー監督も真面目にそのインプレッションを明かした。
 
「すべては手続きと流れ次第だが、一番大事なのはボルト自身が楽しんでいたことだ。彼には確かに才能があると思う。でも、さらに上のレベルでプレーしたいならば、こなさなければならないことがたくさんある。それもまた明らかだ。彼が他の競技で必要としてきたフィジカルと、サッカーで求められるフィジカルはまったく違うものだからね。だが我々としては非常に楽しかった。彼のような人物と出会い、一緒に仕事するのは喜ばしいことだった」
 
 事実上の"獲得見送り"だ。ボルト自身も納得するほかないが、ドルトムントの関係者は一様にそのポテンシャルの高さを称えていた。

 
 ボルトは夢のような一日をこう振り返る。
 
「ここに来る機会を与えてくれたことをドルトムントに感謝しなければならない。僕の新しい目標のひとつを成し遂げる機会をくれたんだ。チャンスを与えてくれたことに感謝したい。昨日の夜は無観客だったけど、スタジアムに入ることができた。圧倒されたよ。ここに8万1000人が来ていつも満員になると知っていたからね。その凄まじいエネルギーをずっとテレビで観てきた場所に、自分がいるなんて信じられなかった。プレーせずとも、そこに立つだけで興奮したよ」
 
 ドルトムントだけでなく、世界中に発信されたフットボーラー・ボルト。今後はトップレベルではないにせよ、世界のどこかのプロクラブが正式オファーを出す可能性は十二分にありそうだ。

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