日本とW杯で対戦するコロンビア、クアドラードが間に合わなくても…代役候補には好選手がズラリ

2018年03月23日 遠藤孝輔

地元メディアが5人の代役候補を紹介。

突破力に優れたクアドラード(左)のW杯欠場は日本にとって朗報だが、その代役にも優秀な人材が揃うだけに……。(C)Getty Images

 ポーランド代表とコロンビア代表が3月16日、今月のテストマッチに臨む招集リストを発表した。前者は9日の時点で国外組22人を発表済みで、新たに国内組8人を追加発表。後者は26人+予備メンバー6人を選出している。ポーランドは23日にナイジェリア、27日に韓国、コロンビアは23日にフランス、27日にオーストラリアと対戦する予定だ。

 ポルティモネンセの中島翔哉を初招集した日本同様、両国が今回発表したリストには新戦力が含まれている。ポーランドは26歳のタラス・ロマンチュク(ヤギロエニア)、コロンビアは24歳のビクトル・カンティージョ(フニオール)だ。どちらも国内でプレーしているセントラルMFだが、タイプはまるで異なる。前者は左足の長短織り交ぜたパスが光る技巧派で、後者はボール奪取力に定評のある守備的なタレントだ。

 左足首を負傷している香川真司を招集できなかった日本と同じで、ポーランドとコロンビアも主力となりうる選手を呼べていない。

 ポーランドはヤクブ・ブワシュチコフスキ(ヴォルフスブルク)、コロンビアはファン・ギジェルモ・クアドラード(ユベントス)が今回のテストマッチに不参加だ。とくに不安視されているのはクアドラードの状態で、1月に痛めた鼠径部の回復が遅れており、ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督も「土曜日(10日)に診察を受け、治療を続けている」と復帰時期を明言していない。

 一部で噂される「今シーズン絶望」が現実となれば、当然ながらロシア・ワールドカップ出場も厳しくなるだろう。もし、クアドラードが間に合わなかったら――。その最悪の事態を想定し、『Goal』コロンビア版は5人の代役候補を紹介している。

 
 1人目はセビージャのルイス・ムリエル。FWが本職ながらホセ・ペケルマン監督率いるコロンビア代表ではウイングを務めるケースもあり、実際、ワールドカップ予選でもサイドに配される試合があった。18年に入ってからリーグ戦で3ゴールとまずまずの結果を残し、『Goal』コロンビア版は「本来の調子に戻りつつあるし、右ウイングでプレーした予選のブラジル戦で何の問題もなくやれていた」と推している。

 2人目はオリンピアコスのフェリペ・パルド。昨年11月の中国戦で右サイドハーフとして先発出場すると、5分に先制点を挙げ、4-0の大勝に貢献した。クラブでも右翼を主戦場としているのは大きなアドバンテージだろう。3人目はマンチェスター・シティが保有権を持つ21歳のドリブラー、マルロス・モレノ。今年1月にレンタル移籍したフラメンゴでブレイクすれば、本大会でも大暴れするかもしれない。

 4人目は左サイドを主戦場に、南米予選でチーム最多タイの3得点を挙げたエドウィン・カルドナ(ボカ)。ただ、昨年11月の韓国戦で人種差別的なジェスチャーを行なったことで、FIFAから5試合の出場停止処分を受けており、今回は招集外となっている。3月14日のスーペル・コパ、リーベル戦でのパフォーマンスがすこぶる悪く、アルゼンチンで批判に晒されるなど、ここのところは踏んだり蹴ったりだ。

 最後の1人は、ジミー・チャラ(フニオール)。167cmの小兵で、国内最高のアタッカーとの呼び声がある。『Goal』コロンビア版が「クアドラードの代役を務めるに相応しいスピード、パワー、ドリブル、ゴールセンスがある」と太鼓判を押す実力者だ。

 風雲急を告げるコロンビアの右サイド。ただ、クアドラードが欠場したとしても、日本代表に脅威を与える好タレントが揃っているのは間違いない。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事