ネイマール不在のオプションは? 悪夢の再現も⁉ 因縁のドイツ戦に向けたブラジル代表をチェック!

2018年03月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

世界王者を相手に結果を残せれば――。

ネイマール(右上)の代役として期待されるのがコウチーニョ(左)。ドイツを相手に一定の結果を残せば、本大会でも有用なオプションになりうる。だが、4年前のような悪夢(右下)が繰り返されれば……。(C)Getty Images

 ロシア・ワールドカップの優勝候補に挙がるブラジル代表にとって3月下旬に行なわれるロシア戦(23日)、ドイツ戦(27日)と続く2試合のテストマッチは、きわめて重要な意味を持つ。
 
 最重要テーマのひとつが、ネイマール不在時の有用なオプションの確立だ。2月26日、リーグ・アン27節のマルセイユ戦で右足首を捻挫するとともに第5中足骨を骨折する重傷を負ったエースの復帰は、本大会直前になる見込み。最悪の場合、ベストコンディションでピッチに立てない可能性がある。
 
 ロシア戦とドイツ戦で想定されるのは、右サイドアタッカーのコウチーニョをネイマールの代役として左に置き、空いた右サイドにウィリアンを起用するプラン。ネイマールと比べれば局面打開力、ゴール前の決定力ともに見劣りするとはいえ、ともにワールドクラスのアタッカーだけに大幅な戦力ダウンは防げるはずだ。
 
 とりわけ試金石となるのは、4年前のブラジル大会で1-7の惨敗を喫したドイツとの一戦だ。世界王者を相手に結果を残せれば、本大会に向けて不安は軽減される。だが、仮にあの悪夢が繰り返されるようだと、チーム内に動揺が広がるだろう。
 

 一方、新たな攻撃オプションとして期待されるのが、ともにピッチに立てばセレソン・デビューとなるCFのウィリアン・ジョゼと攻撃的MFのタリスカだ。
 
 初招集のW・ジョゼは、力強さと華麗さを兼ね備えた基準点型で、所属するレアル・ソシエダで今シーズンは13ゴールを挙げており、その活躍ぶりが評価された格好だ。同じ基準点型のジエゴ・ソウザ(サンパウロ)と3~4が想定されるCF枠を巡って争うことになるだろう。
 
 トップ下で持ち味を発揮する24歳のタリスカは、どのポジションで起用されるかが一つの見どころだ。ほぼ一貫して採用してきた4-3-3では適性ポジションがないだけに、新たなシステムを試す可能性もゼロではない。ベジクタシュでプレーする長身のレフティーが期待に応えれば、ネイマール不在時の攻撃力低下を食い止めるオプションにもなりうる。
 
 準決勝で涙をのんだ4年前のリベンジ、そして史上最多通算6度目の世界制覇を狙うセレソンは、事実上最後となる3月下旬のテストマッチで収穫を得られるか。チッチ監督の采配に注目だ。
 
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