アタランタ・サポーターか、愉快犯か…
ドルトムントとアタランタの一戦は、互いが良さを発揮する好勝負となったが、そこからこのような事件が起きたのは、非常に残念である。 (C) Getty Images
本当にアタランタのサポーターかどうかは分からない。だが少なくとも、いまだに心ない行為を続ける不届き者がいることは確かだ。
ドルトムントのミチ・バチュアイは現地時間2月22日に行なわれたヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦・第2レグのアタランタ戦後、ツイッターで「2018年にまだ、スタンドで人種差別のモンキーノイズ……マジか?」と、相手サポーターの差別行為を告発した。
ドルトムントのミチ・バチュアイは現地時間2月22日に行なわれたヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦・第2レグのアタランタ戦後、ツイッターで「2018年にまだ、スタンドで人種差別のモンキーノイズ……マジか?」と、相手サポーターの差別行為を告発した。
これを受け、アタランタのアントニオ・ペルカッシ会長は、自身はモンキーチャントを耳にしなかったとした上で、「もしそういうことがあったのならば、バチュアイに対して申し訳なく思う」と謝罪している。
それから3週間。バチュアイが所属するドルトムントは、決勝トーナメント2回戦でレッドブル・ザルツブルクに敗れ、ベスト8入りを逃した。するとバチュアイのSNSには、敗退を揶揄する声とともに、再び人種差別的なメッセージが送られたようだ。
バチュアイは16日、ツイッターでペルカッシ会長の先月のコメント記事を引用して、「(差別行為は)本当だよ。あなたの"ファン"にグッドラック」とコメント。さらに、自身に寄せられたメッセージのスクリーンショットを公開した。
そこには、バナナやサル、ゴリラの絵文字とともに「家のテレビでELを見てろ」といった暴言が記されている。アタランタ・サポーターに向けたバチュアイの前回のツイート、「君たちがELの残りを、テレビで見て楽しめるように願っているよ。俺たちは勝ち上がったけどな」を受けてのものだ。
アタランタのサポーターとみられるユーザーからの「我々全員がレイシストなわけじゃないよ……」とのコメントに、バチュアイは「それは分かっている」と返している。
「だけど、これは本当に問題なんだ。僕はいつも楽しみ、楽しませる。自分のことでもね。だけど、こういう人たちについては違う」
SNSでの行為だけに、愉快犯の可能性もある。だが、バチュアイが心を痛めていることに変わりはない。彼の投稿には、多くのリツイートや「いいね」が寄せられた。その声が広がり、差別行為がなくなるのを願うばかりだ。