2戦連続アシスト! 仙台の流経大卒ルーキーFW、ジャーメイン良にブレイクの兆し!!

2018年03月11日 小林健志

「右足は得意じゃなくて」シュートは当たり損ねたものの…。

公式戦2試合連続となるアシストを記録したジャーメイン。チーム戦術にもフィットしている印象だ。(C) J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ3節]仙台 1-1 神戸/3月10日/ユアスタ
 
 仙台対神戸の一戦は守備的に戦う神戸が27分、MF三原雅俊のミドルシュートで挙げた1点のリードを守りきろうとする展開となった。昨シーズン、ボールは保持しながらも守備を固める相手から得点を挙げられず、引き分けどころか敗れてしまう試合の多かった仙台としては、嫌な雰囲気が漂う展開だったが、流れを変えたのは流経大卒のルーキーFWジャーメイン良だった。
 
 ジャーメインは73分、MF菅井直樹とともに投入された。これまでは「1トップ・2シャドー」のシャドーの一角に入ることが多かったが、この日は1トップでの投入だった。「左で作って右で仕留められるという絵が僕の中で描けたので、菅井(直樹)が左からのクロスに対してボックスの中に入るシーンが増やせるのではないかと期待し、菅井のコンビとして(隣に)置くのはジャメ(ジャーメインの愛称)よりもナオ(石原直樹)。ナオがワンクッション作って、ジャメはどんどんゴール前に入ってもらえれば」と渡邉監督はその狙いを説明した。
 
 ジャーメインも「自分がトップで下に入るのが(西村)拓真と直さん(石原直樹)でしたが、自分が背後に動き出せばそのスペースを後ろの2人が使えるので、最前線で自分がもらう動きだけじゃなくて、相手が困る動きをしようと思いました」と役割を理解し、得意のスピードを生かして相手のセンターバックの間のスペースを狙い、ドリブル突破で仕掛けて行った。
 
 すると「ズルズルディフェンスラインが下がってしまった」と神戸・吉田孝行監督も反省の弁を述べた通り、コンパクトだった神戸の守備陣形に綻びが見え始めた。そうした状況で迎えた86分、途中出場の菅井からのクロスをニアサイドで受けたジャーメインは、「FWはポジショニングが大事なのですが、良いポジションにいることができました。右足は得意じゃなくて力んでしまい、シュートの当たり損ねが直さんの所へ流れました」と語った通り、自身のシュートがFW石原の下にこぼれた。
 
「ニアでジャーメインがつぶれてくれて、自分のところにこぼれてくると思いました。慌てること無く合わせられて良かったです」と振り返る石原は、落ち着いてゴール右にリーグ戦2試合連続となるゴールを決めて、1-1の引き分けに終わった。
 

次ページ昨年の特別指定選手での経験がアドバンテージに。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事