レアル・マドリーのジネディーヌ・ジダン監督が、土曜日のエイバルとの一戦を前に記者会見に臨んだ。そのなかで、報道が過熱化する今夏のネイマール獲得について問われ、さらりと笑顔で交わしてみせた。
 
　フランス人指揮官は「最初に言っておくが、自分のチームにいない選手の話はしない」と前置きしつつ、自身の経験を紐解きながらこう回答した。
 
「移籍金についてＰＳＧ（パリ・サンジェルマン）は、すでに２億2000万ユーロ（約286億円）を獲得のために支払った。それがネイマールに関する現実だ。レアル・マドリーは私を獲得するために7200万ユーロ（当時のレートで約86億円）を支払った。クレイジーな話だと思ったよ。これはそれほど昔ではなく10年前の話だ。それがいまでは２億2000万ユーロ。だからあと10年もしたら４億ユーロ（約520億円）を払う人間が出てくるかもしれない（笑）。10年前にはそんなこと想像もできなかっただろ？」

 

　ネイマールは先のマルセイユとのフランス・ナショナルダービーで右足首を捻挫したうえ、第５中足骨に亀裂が入ったため、３月１日に母国ブラジルで手術を受けた。無事成功に終わり、復帰時期は５月上旬が予定されているが、担当ドクターによるとさらに長引くかもしれないという。ロシア・ワールドカップへの影響が懸念されている。
 
　一方、成績不振により退任の可能性が取り沙汰されるジダン監督は、リーガ・エスパニョーラでの連勝とチャンピオンズ・リーグのベスト16、パリＳＧ戦での快勝を受け、周辺の喧騒がやや落ち着いてきた印象だ。そのパリＳＧの新指揮官に電撃就任するという報道もあり、まだまだ先が読めない状況となっている。