「信じられない夜だった」バルサ伝説の大逆転劇が復活! 殊勲者が奇跡の一撃を振り返る

2018年03月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

永遠に語り継がれる「3月8日、カンプ・ノウ」

1年前、カンプ・ノウでの奇跡の大逆転劇。S・ロベルト(手前)のゴールが決まった瞬間、カンプ・ノウのみならず世界が激震した。(C)Getty Images

 バルセロナにとって「3月8日」は、永遠に忘れられないメモリアルデーなのだろう。
 
 ちょうど1年前の2017年3月8日、舞台は本拠地カンプ・ノウ。2016-17チャンピオンズ・リーグのラウンド・オブ16第2レグ、パリ・サンジェルマンとの一戦だ。アウェーの第1レグで0-4の大敗を喫していたバルサはまさに背水の陣で、大逆転を目ざして序盤から猛ラッシュを仕掛けた。
 
 開始3分に幸先良くルイス・スアレスのヘディングで先制したバルサは、40分に相手のオウンゴールで、62分にはリオネル・メッシのPKで得点を挙げ、2戦合計スコアを3-4とする。あと1点で追いつく……その矢先の62分だった。エディンソン・カバーニに痛恨のアウェーゴールを奪われてしまうのだ。ベスト8進出にはあと3点が必要。スタジアムにはどんよりとした空気が流れる。

 
 だが、スーパースター軍団は諦めていなかった。終了間際に世紀の大どんでん返しを決め込むのだ。
 
 88分にネイマールが1点を返すと、アディショナルタイム1分にふたたびネイマールがPKをねじ込んで合計5-5。強力にパワープレーを仕掛けるバルサ。そして95分、まさにラストプレーで奇跡が起きる。ネイマールの浮き球のパスに抜け出したセルジ・ロベルトが目いっぱい右足を伸ばしてゴール! カンプ・ノウのファンのみならず、世界中のサッカーファンを狂喜乱舞させたのだ。
 
 今回、あの激闘から1周年を記念して、バルセロナの公式チャンネルが特別番組を放送。S・ロベルトをゲストに招いて、当時のゴールシーンなどを振り返ったのだ。スーツ姿で登場した殊勲のMFは、謙虚にこう回顧している。
 
「自分でもとてもいいプレーだったと思う。人びとは試合展開よりもひとつのゴールを記憶にとどめるものだけど、僕のあのゴールがそういう存在になれたことがとても嬉しい。あれから街を歩けば、みんなが声をかけてくれるんだ。あらためて重要なことをしたんだと思い知らされるよ。信じられない、最高の夜だった。何回も何回も繰り返し(得点シーンを)観て、まったく眠れなかったのを覚えている」

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