【EL】マルセイユが地力の差を見せつけビルバオを圧倒! フル出場の酒井宏樹も存在感を発揮

2018年03月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

ホームチームを勢いに乗せた開始44秒での先制弾。

1分も経たないうちにオカンポス(左)の先制ゴールが決まる。最終スコアは3-1だったが、マルセイユがさらに2~3点奪っていてもおかしくないほど、この日の両チームには圧倒的な実力差が存在した。(C)Getty Images

 現地時間3月8日に実施されたヨーロッパリーグのラウンド・オブ16第1レグ、マルセイユ対アスレティック・ビルバオの一戦は、3‐1でホームのマルセイユが勝利した。

 試合はいきなり動いた。マルセイユの右サイド、フロリアン・トバンがマキシム・ロペズとのワンツーから内に切れ込み、ゴール前にクロス。これを逆サイドを駆け上がったルーカス・オカンポスが技ありのシュートで流し込むまでに要した時間は、わずか44秒だった。

 
 あっという間の先制ゴールに、マルセイユの本拠地ヴェロドロームが湧きたつ。そしてビルバオの選手たちは完全に浮足立った。

 ホームチームに追加点が生まれたのは14分だった。右サイドで起用された酒井宏樹のインターセプトから、ふたたびトバンとロペズを中心に、バルセロナも顔負けの細かいダイレクトパスでビルバオの左サイドを攻略すると、ボールは高い位置で待ち構える酒井へ。

 日本代表DFのクロスは途中でカットされたが、ビルバオDFシャビエル・エチェイタのクリアがディミトリ・パイエへの絶好のラストパスとなり、胸トラップからの鮮やかなボレーシュートが突き刺さった。

 試合は完全にマルセイユのペース。だが前半のアディショナルタイム、それまでなにもできなかったビルバオに思わぬ"プレゼント"がもたらされる。

 ビルバオの主砲アリツ・アドゥリスが至近距離から放ったシュートが、マルセイユCBアディル・ラミの肘を直撃。レフェリーはビルバオの選手の猛抗議を受けながらもCKのジャッジを下していたが、数秒後にはみずからその判定を覆し、PKに。これをアドゥリスが落ち着いて決め、マルセイユの1点リードでハーフタイムに突入した。

 貴重なアウェーゴールを奪い、勢いに乗ったビルバオが巻き返す――。後半はそんなシナリオも予想されたが、しかし、残りの45分も地力でまさるマルセイユが引き続き攻め立てた。そして58分、右サイドに流れたパイエのクロスをオカンポスが決めて3-1と突き放すと、試合はそのままタイムアップを迎える。

 この日の出来だけで判断するなら、ビルバオにとってこの2点のビハインドは"絶望的な差"と言えるだろう。第2レグに向けてなにひとつ希望が見出せないほどの完敗を喫したバスクの雄は、はたして本拠地サン・マメスで息を吹き返せるのか。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事