ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティが、見事なサッカーを披露していることに異論の余地はない。だが、バイエルンのチアゴ・アルカンタラが心を動かされるのは、その恩師のチームではなく、かつてのチームメイトのプレーのようだ。

　今シーズンのシティはすでにリーグカップを制し、残り９試合のプレミアリーグで２位に勝点16差と優勝をほぼ確実にしている。チャンピオンズ・リーグでもベスト８進出を果たし、FAカップ敗退で４冠こそ逃したものの、３冠達成の期待が高まっている。

　バルセロナの下部組織出身で、グアルディオラ監督によってバルサのBチーム、そしてトップチームへと引き上げられ、その恩師を追う形でバイエルンに移籍したチアゴは、『ESPN』のインタビューで、「シティは見事なプレーをしている」と賛辞を寄せた。

 

　だが同時にチアゴは、「だけど、彼らのプレーに『ワオ！』とはならない。僕の心を躍らせることができるのはリオネル・メッシだけ」とコメント。シティのサッカーよりも、バルサで一緒にプレーしたメッシのプレーに驚かされると続けた。

　また彼は、「バルサ、レアル・マドリー、シティ…対戦したいチームはたくさんある」と、チャンピオンズ・リーグの舞台でのメガクラブとの対戦を心待ちにしつつも、「感銘を受けたチームはない」と語っている。

「彼らも僕らと同じサッカー選手。僕らはただ、その瞬間にだれがもっとも優れているかを競わなければいけないというだけだ」

　シティは現地時間３月７日、CLのベスト８進出を決めた。14日に決勝トーナメント１回戦第２レグに臨むバイエルンも、ホームでの第１レグでトルコのベジクタシュに５-０と大勝しており、勝ち上がりをほぼ確実にしている。

　準々決勝の舞台で、チアゴ擁するバイエルンはどのチームと４強の座を争うことになるのか。CLベスト８の組み合わせ抽選会は、現地時間３月16日に予定されている。