柏に戻ってきた22歳・小泉慶が移籍後初先発で大仕事! 躍動の陰にふたりの先輩の存在

2018年03月03日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

ダイナミックな動きで先制弾を奪うなど、小泉慶が攻守に躍動!!

鮮やかなワンツーから先制弾をマーク。華麗なループシュートは秀逸だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ2節]柏2-0横浜/3月2日/三共F柏

 今季、新潟から加わった22歳の新鋭ボランチが横浜戦で躍動した。
 
 劣勢だった前半を上手く凌ぎ、迎えた49分。右サイドハーフの伊東純也が高い位置でボールを奪うと、パスを受けた小泉慶は迷わずエリア内に侵入。クリスティアーノと阿吽の呼吸でワンツーを決めると、最後は相手に寄せられながらもテクニカルなループシュートを沈めた。
 
 試合後、安堵の表情を浮かべた小泉。得点に関しては「前が空いていれば運ぶということを意識していて、それが持ち味でもある。ゴールシーンを振り返っても、距離感も良かったし、前も空いていたので、結果に繋がって良かった」と自身の一撃に胸を張った。
 
 流経大柏高出身の小泉は新潟でルーキーイヤーから出場機会を獲得し、将来を嘱望されてきたボランチだ。サイドバックでも重宝されるなど、戦術理解度の高さも魅力のひとつ。そのプレーぶりが認められ、今季から高校時代を過ごした柏に帰還した。しかし、ACLで先発出場の機会はなく、先週のJ1開幕戦も途中からの出場。いまだレギュラーの座を掴めず、実力者が揃う柏でいきなり壁にぶつかった。

 そして、訪れた先発出場の機会。「トリプルボランチをやる上で走力がある小泉と細貝が必要だった」と下平隆宏監督から大きな期待を掛けられてピッチに送り出された。
 
 新天地での初先発。難しい精神状況で支えになったのが、同じボランチの元日本代表の細貝萌と大谷秀和だ。

「試合に入っていくのは難しいなかで、もちろん彼はこのチームの中で一番気に掛けて今日はプレーをしていた」
 
 こう話すのはドイツ帰りの細貝だ。経験値豊富なMFは横浜戦で"らしさ"を引き出すべく小泉に気を配りながらプレー。試合前には「彼は勢いがあるので、何かあっても僕のせいにしてくれていいよ」とベテランらしい声掛けを見せ、小泉を影から支えていた。
 
 そのなかで結果を出した小泉は、途中出場の大谷も含めてふたりへの謝意を口にした。
「今日は本当にボランチを組んだハジ君(細貝)が思い切りやらせてくれた。声をかけてくれて、アドバイスをくれたんです。途中から入った谷くんもやりやすいように思い切りやらせてくれたので、ふたりに感謝しています」

 この先もJリーグにACLと連戦が続く。そんな柏にまたひとり頼もしい男が台頭した。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

【柏 2-0 横浜 PHOTO】小泉慶の移籍後初ゴールで、柏が無失点勝利!
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