仏伝統のダービーで「孫悟空」が登場! その巨大コレオに込められた想いとは?

2018年02月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

パリSGサポーターたちがドラゴンボールに込めた想いは?

試合前から熱を帯びた『ル・クラスィク』。そのなかでひと際目を引いたのはパリSGサポーターたちの行動だった。 (C) Getty Images

 現地2月25日にパルク・デ・プランスで行なわれたパリ・サンジェルマンとマルセイユによるダービーマッチ『ル・クラスィク』は、3-0でホームチームが快勝した。
 
 フランスきっての名門対決は、試合前から両軍のサポーターによる熱き応援によって異様なムードとなっていたが、そんな中、よりスタジアムを盛り上げたのは、パリSGサポーターのユニークな応援バナーとコレオグラフィーだった。



 宿敵を試合前に威圧するべくパリSGのサポーターがスタンドで掲げたのは、日本の人気漫画『ドラゴンボール』の主人公『孫悟空』の巨大バナー。
 道着にパリSGのエンブレムが刻印された巨大なそのバナーの周りには、6つの「ドラゴンボール」をかたどった円形のフラッグも添えられていた。それぞれに「1986、1994、2013、2014、2015、2016」という数字が記されており、これはパリSGがこれまでリーグ・アンで優勝した年を表わしていた。
 
 おそらくサポーターは、リーグ・アンにおける強者は自分たちだというのを誇示したかったのと同時に、7つのドラゴンボールを集めれば願いが叶うという作品のストーリーラインに沿って、今シーズンに7度目のリーグ制覇を成し遂げれば、悲願であるチャンピオンズ・リーグ(CL)初制覇も叶うという意味を込めたのだろう。
 
 地元紙『Le Parisen』は、「パリSGのサポーターたちは強烈なメッセージを放った。もし彼らが5月よりも前に7個目のリーグタイトルを手にすれば、全ての望みが叶うかもしれない」と、含みを持たせて書き記している
 
 サポーターたちの熱意が通じ、3-0と快勝を収めたパリSGは、2位モナコとの勝点差を14に広げており、7度目のリーグ・アン優勝に向けて視界は良好だ。
 
 だが、CLは2月14日にサンチャゴ・ベルナベウで行なわれた決勝トーナメント1回戦のレアル・マドリーとの第1レグを1-3で落としており、厳しい状況に変わりはない。
 
 3月6日にホームで実施される第2レグでは、大会2連覇中の王者を相手に2点差以上での勝利が勝ち抜けの最低条件となっているが、はたしてパリSGサポーターたちのドラゴンボールに込めた想いは通じるのだろうか……。
 

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