[J１リーグ１節]広島 １-０ 札幌／２月24日／Eスタ

　今季から北海道コンサドーレ札幌を率いるペトロヴィッチ監督にとって、日本で初めてのキャリアを刻んだ古巣との対戦は、無得点での敗戦という結果に終わった。しかし、試合後のフラッシュインタビューでの言葉からは、結果にこそ満足していないものの、手応えも掴みつつあることを窺わせた。

　前半は「立ち上がりを比較的慎重に入ったせいか、選手たちに少し硬さが見られた」という札幌だったが、徐々にパスワークにリズムが生まれると、最前線のジェイを中心に中盤でタメが生まれ、サイドから三好康児、チャナティップらが果敢に仕掛ける場面も増えていく。指揮官も「時間の経過とともに落ち着いてプレーができていたし、前半にいくつかチャンスも作れていた」と振り返る。

　しかし28分、ゴール前でティーラシンをフリーでペナルティエリア内に侵入させてしまい、あっさりと先制ゴールを許してしまった。それでも、ペトロヴィッチ監督は「決して悪い戦いではなかった」と前半の戦いぶりを総括。後半に入ると、さらにエンジンがかかった札幌は、ピッチ幅を大きく使った展開と緻密な連係で広島のディフェンスを揺さぶる時間帯も。指揮官が広島・浦和時代に標榜したコンビネーションサッカーの片鱗を見せ、次々と好機を創出してみせる。

　結局は最後までゴールネットを揺らせず、０-１の敗戦を喫してしまったが、「後半も我々が押し込むような形で何度もチャンスを作れていたと思う」と、強気な姿勢を崩さなかったペトロヴィッチ監督。「負けたことに関しては満足していないが、選手は最後まで全力を尽くして良い戦いを見せてくれた」と、古巣広島を相手にしたチームの健闘を労った。

　札幌は３月２日の２節も敵地でのゲームとなり、キンチョウスタジアムでセレッソ大阪と対戦する。

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