【スタイル分析】伝統のハードワークと献身性がアタックの生命線|韓国

2014年05月24日 河治良幸

韓国のカリスマが求めた4つの改善ポイント。

ソン・フンミン (C) Getty Images

 昨年6月に監督に就任したホン・ミョンボは、それからの半年あまりで13試合をこなし、組織の改善に全力を注いできた。選手たちに求めたのは4点。ボールの奪いどころをしっかりと見定める、ボールを簡単に失わない、敵陣のゴール前では人数を掛けて勝負する、そして自陣では粘り強く守り抜く。
 
 韓国伝統のハードワークと厳しいディシプリンを極限にまで高め、そこに欧州組を中心とする個の力を融合させる̶̶。これが、「ワンチーム、ワンスピリット、ワンゴール」というスローガンを掲げる45歳の指揮官が思い描く、理想のチーム像だ。
 
 基本的には細かくパスをつないでサイドに起点を作り、崩しの局面ではバイタルエリアに人数を掛けていく。この分厚いアタックを支えているのが、圧倒的な運動量と献身性だ。
 
 国内組だけで臨んだ1月のアメリカ遠征では完成度が低く、さしたる収穫を得られなかったが、ベストメンバーを組んだ3月のギリシャ戦は2-0の快勝を収めた。チーム状態は徐々に上向いている。絶対軸のないH組だけに、グループリーグ突破は十分に可能だ。
 
文:河治良幸
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