【スタイル分析】ポゼッションとハイプレスが生命線|日本

2014年05月23日 ロベルト・ロッシ

ポイントは相手をいかに受けに回らせるか。

本田圭佑(左)と遠藤保仁(右) (C) Getty Images

 イタリア人のザッケローニ監督の下、日本人らしいテクニックとアジリティー、持久力の高さを活かしたポゼッション志向の攻撃的なスタイルを4年間かけて追求。アジアではほぼ無敵の存在だ。
 
 安定したポゼッションで主導権を握るアクティブなスタイルが基本。ボランチ&2列目の5人が頻繁にポジションを入れ替えながら、流麗なパスワークを展開する。コンパクトな陣形を保ち、チーム全体を高い位置まで押し上げ、最後の30㍍でも本田、香川の二枚看板を中心に細かいコンビネーションで敵ディフェンス網を崩しにかかる。
 
 小柄な選手が多いためハイボールはほとんど使わず、CKもショートコーナーが主体だ。ディフェンスの武器は、前線の献身的な守備参加に支えられた組織的なプレッシング。ただ体格的な問題からセットプレーの守備に弱みを持つため、自陣ゴールから極力ボールを遠ざけて戦おうとする。
 
 コンフェデレーションズ・カップで見せた、インテンシティーの高いハイペースの試合展開で主導権を握り、相手を受けに回らせる戦いを90分間つづけられれば、グループリーグを勝ち上がる可能性は十分にある。
 
分析:ロベルト・ロッシ
構成:片野道郎
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