中村俊輔も課題を歓迎 「フィット具合はまだ3割」も田口泰士が磐田にもたらす新たな刺激

2018年02月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

中村は「泰士は周りと近い距離で何かをしたがる選手」と評価。

今季、完全移籍で加入した田口。練習試合を重ねるごとに手応えも掴んでいる。(C) SOCCER DIGEST

 今季名古屋グランパスから加入した田口泰士が、自身のコンディション調整と、周囲との連係構築に意欲的に取組んでいる。
 
 3月に27歳を迎えるボランチが最も意識するのは、中盤でボールを数多く触り、テンポ良くパスをつないで攻撃のリズムを作りながら、前に出てゴールに絡むこと。持ち前の展開力を発揮するために、チームメイトへの要求も積極的だ。
 
「チームへのフィット具合はまだ3割ぐらいでしょう」と、田口。しかし、練習試合を重ねて少しずつ手応えを掴んでいる。
 
 8日の長崎戦では、左のボランチに入り約75分間プレーした。システムは4-2-3-1で、2列目に左から山田大記、松浦拓弥、中村俊輔が並ぶ布陣だったが、この試合は、パス交換の際の距離感の悪さが目立った。配球役の田口とパスを得るために寄ってくる山田や松浦らとの距離が近いままのことが多く、手詰まりになったところで長崎のハイプレッシャーを受けてボールを奪われる場面が多々あった。チームも全体的にミスが多く、失点を重ねた。
 
  だが、課題が出たことを、田口はプラスに捉えている。
「今は、結果よりも大事なことがある。トレーニングや練習試合で出る課題をクリアしていくことで、チームの連係や完成度をしっかり高めていくのが最も大事だと思う。自分の特徴を知ってもらうこと、チームメイトに「こうしてほしい」という要求をずっとしてきていて、練習試合をやるごとにボールが集まってきているし、触る回数も増えている。そこから攻撃のスイッチを入れるパスを出す回数も少しずつだけど増えてきているので、やってきていることを継続していきたい」
 と、語っている。
 
 課題を歓迎していることは、新ボランチを迎えたチームメイトたちも同じ。中村も、「泰士は周りと近い距離で何かをしたがる選手。そういう要求に答えながら一緒にやっていきたい。お互いの距離が近くても良い時、分散した方が良い時というところの整理はまだまだこれから。今はいろいろなものを選手が出して、課題もいいところも分かる時期。うまくいかないところが見えたのは良かった」と言う。
 

次ページボランチはスタメン争いの激戦区に。

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