ヴェンゲル監督、自身の判断ミスを認める「サンチェスをもっと早くカット(放出)すべきだった…」

2018年02月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

オーバメヤンには「アンリを良きお手本に」。

サンチェス(右)を冬まで残した自身の判断を、悔いるようなコメントを残したヴェンゲル監督(左)。(C)Getty Images

 冬の移籍市場でアレクシス・サンチェスを手放したアーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、昨夏の時点で同選手を放出すべきだったと、自身の判断ミスを認めるようなコメントを残している。

 アーセナルは夏の移籍マーケットの最終日、マンチェスター・シティにサンチェスを移籍させることで一度は合意した。だが、代役として狙っていたモナコのトマ・ルマールの獲得に失敗したことを理由に、ヴェンゲル監督はサンチェスの移籍に待ったをかけ、チームに残留させた。

 決まりかけていたシティへの移籍を土壇場で白紙に戻されたサンチェスは、モチベーションが著しく低下。アーセナルはチーム内の不和も取り沙汰された。そして結局、サンチェスは冬の移籍マーケットでマンチェスター・ユナイテッドに新天地を求めている。

『ESPN』によると、ヴェンゲルは『BT Sport』で「サンチェスやメスト・エジルの件で不安定なことが多かった」と振り返った。

「いまとなってみると、たとえ代役を確保できなかったとしても、我々はもっと早くに(サンチェスを)カットすべきだったのかもしれない」

 そうミスを認めたうえでヴェンゲルは、「サンチェス自身、平均的なプレーではファンからやる気が感じられない、献身的ではないと疑問視されてしまう非常に難しい状況にあった。実際は違っていてもだ」と、サンチェスがこの半年間、一度もプロ意識を欠くことはなかったと強調した。

「わたしが彼の献身を疑ったことはない。ただ、難しい状況にあったのは間違いない」

 ヘンリク・ムヒタリアンとのトレードでサンチェスを放出したアーセナルは、ドルトムントからピエール=エメリク・オーバメヤンを獲得。一部では、クラブレコードの移籍金5600万ポンド(約86億円)で加わったこのガボン代表FWを、英雄ティエリ・アンリと比較する声も上がっている。

 これについてヴェンゲルは、「アンリはアーセナル史上最高のプレーヤーであり、そんな選手との比較は時期尚早」としながらも、「彼にとって(アンリが)良いお手本なのは確かだろう」と期待を寄せている。

 オーバメヤンはデビュー戦(エバートン戦)でさっそくゴールを奪い、ファンを喜ばせているが、サンチェスに代わる新たなエースは、クラブの伝説的なプレーヤーと肩を並べるような存在になれるのだろうか。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事