ヴェンゲルが横行する“蛮行”に嘆き…「イングランド人はダイブの名人になっている」

2018年02月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

プレミアを長年に渡って見つめてきた名伯楽だからこその苦言。

レフェリングの難しさに理解を示しながらも、ヴェンゲルはプレミアのクオリティーをより高めるために、公の場で訴えた。 (C) Getty Images

 プレミアリーグを代表する名伯楽は、イングランド人選手たちのプレースタイルに疑問を感じているようだ。
 
 現地時間2月9日、英国国営放送『BBC』は、アーセナルの指揮官アーセン・ヴェンゲルが、「イングランド人がダイブの名人になってきている」と苦言を呈したことを伝えている。
 
 ヴェンゲルが苦言を呈するきっかけとなったのは、2月4日にアンフィールドで開催されたリバプール対トッテナム戦での"疑惑の判定"だ。
 
 試合終了間際の85分と95分にアウェーチームへPKが与えられたが、いずれもトッテナムの選手のダイブが指摘された。2度目のPKを与えることとなったリバプールのオランダ代表CBフィルジル・ファンダイクは試合後、「相手には"ダイバー"が多くいた」と嘆いたほどだ。
 
 そうした話題にコメントを寄せたヴェンゲルは、「外国人がダイブをした時には大事件になったのを思い出すよ」と語り、自身の考えを示した。
 
「外国人選手からの影響が大きいんだろうね。今のイングランド人選手は即座に学び、いまや熟練したダイブの名人になろうとしている。私はダイビングこそ、試合から排除すべきだと思う」
 
 21年間に渡ってアーセナルを指揮し、長くプレミアリーグを見つめてきたフランス人指揮官は、シミュレーションプレーの根絶を訴えつつも、審判への理解も明らかにしている。
 
「私は、ダイビングをするように選手たちへ指導したことは全くない。むしろ我々は、試合からダイバーを排除したいんだ。選手たちに独自に判断することを求めたい。知的にプレーすることをね」
 
「多くのストライカーたちは、点を取るためにそういう行為に走る。どこまでのプレーが許されるのか? それはレフェリーの裁量にもよるだろう。ただ、あのプレースピードの中で決定を下すことは難しいとも、私は思う」
 
 そんなフランス人指揮官が率いるアーセナルは、2月10日に"聖地"ウェンブリーで渦中のトッテナムと対戦する。ともに来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場に向けて負けられないダービーマッチだけに、白熱の一戦を期待したいが、試合に水を差すようなプレーがないことを願いたい。
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