8歳のハリー・ケインに訪れた試練「アーセナルを見返したい、僕はその一心で…」

2018年02月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「いま思えば、最高の出来事だったのさ」

週末のノースロンドン・ダービーを控え、宿敵への想いを赤裸々に語ったケイン。スパーズの大砲が火を噴くか!? (C)Getty Images

 トッテナム・ホットスパーの大黒柱にしてイングランド代表のエース、ハリー・ケイン。日曜日のリバプール戦では、史上2番目の速さでプレミアリーグ100得点目を決めた。その勢いは増すばかりだ。
 
 そんな24歳のストライカーが、英国の人気スポーツサイト『The Players Tribune』に登場。自身のフットボールライフにおける転機となった8歳での出来事を赤裸々に振り返った。アーセナルのアカデミーで英才教育を受けていたハリー少年は、クラブから突如として失格の烙印を押される。7歳で入団してわずか1年で放出されたのだ。
 
「あの時のショックは計り知れなかったし、悔しかった。その後(3年後)、スパーズ(トッテナムの愛称)に入団できて本当にラッキーだったね。アーセナルと何度も戦えたからこそ、フットボーラーとしてベースを築けたんだ。アカデミーで戦うたびに、『誰が正しくて、誰が間違っていたのかを証明してやる!』と意気込んでいた。アーセナルを見返したい、その一心だった。いまでもその想いは変わらない。アーセナル戦でゴールを決める価値は、言葉では説明し切れないんだ」
 
 夢にまで見た瞬間が訪れたのは、2015年11月。トップチームで飛ぶ鳥を落とす勢いだったケインは、ついに宿敵相手に鮮烈の2ゴールを奪い、チームの2-1勝利に貢献するのだ。
 
「あの日の2ゴールは一生忘れない。とくに86分の決勝点はね。僕がこれまでに決めた中で最高のヘディングだったし、後にも先にもあんなに喜んだことはないかもしれない。スパーズに来て12年。すべての想いが詰まった2ゴールだった」
 
 今週土曜日、トッテナムはアーセナルとのノースロンドン・ダービーを迎える。ケインにとってガンナーズ(アーセナルの愛称)は、いつも初心に戻してくれる、大きな存在であり続けた。
 
「8歳の時にアーセナルに見限られた。当時は本当に辛かったけど、いま思えば、僕のキャリアの中でとても大切で、最高の出来事だったと言える。イメージトレーニングの相手はいつだって彼らの赤いキットだったし、いまでも僕を駆り立てる大きなモチベーションになっているんだからね」
 
 レアル・マドリーやマンチェスター・シティからの強い関心が伝えられるが、本人はスパーズでどうしても成し遂げたいミッションがあるという。
 
「若かった頃、目を閉じて連想していた。プレミアリーグでアーセナルを相手にゴールを奪うことを。そしていま、僕は目を閉じてイメージしているよ。新しいスタジアムで仲間たちと、プレミアリーグのトロフィーを掲げる光景をね」
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