元マンUの英女子代表監督が女性蔑視ツイートで大炎上! 「妻を殴って気分が晴れた」

2018年01月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

前任者に引き続き騒動を…。

女性への差別とも取れるツイートが明るみになったP・ネビル。この事実は彼のキャリアを傷つけるものになるかもしれない。 (C) Getty Images

 かつてマンチェスター・ユナイテッドやエバートンでプレーしたフィル・ネビルは、現地1月23日にイングランド女子サッカー代表監督に就任した。しかし、過去の言動から早くも躓いている。
 
 イングランド・サッカー協会(FA)が、2021年まで女子代表チームの指揮を託したP・ネビルは現在41歳。現役時代の経歴は言わずと知れている。
 
 1994年夏にトップチームデビューを飾ったマンチェスター・Uでは、ライアン・ギグス、デイビッド・ベッカム、ポール・スコールズ、さらには兄ガリーらとともに「伝説の92年組」として華々しいキャリアを築き、2005年夏に移籍したエバートンでもキャプテンとして活躍した。
 
 2013年4月に引退してからは、テレビ解説者を務めながら指導者に転身。マンチェスター・Uやバレンシアでコーチを務めたほか、8部のサルフォード・シティで監督代行を短期間務めていた。
 
 フルタイムでの監督業は今回がキャリア初となるP・ネビルだが、国内外での指導経験や見識の高さから女子サッカー界の立て直しが期待されて抜擢された格好だ。しかし、着任早々に騒動を起こしてしまっている。
 
 その問題というのは、P・ネビルが2012年に自身のツイッターで次のような女性蔑視発言をしていたことだ。
 
「妻を殴って気分が良くなった」
「女性はいつだって朝は朝食を作ったり、子どもの準備をさせたり、ベッドメイキングもして忙しいだろ。だから挨拶をする暇がない」
「女はいつも、勘定を支払う時までは平等を要求する」
 
 いずれも冗談交じりのやり取りの中での言葉ではあったが、当然、不適切な発言だと捉えられ、P・ネビルの下には多くのユーザーからコメントが寄せられた。現在アカウントは削除されている。
 
 問題は、昨年9月に解任された前任者のマーク・サンプソンも、自軍のエニオラ・アルコとドリュー・スペンスに対して人種差別発言をするなど、「不適切な行動があった」として解任されていたことにある。イングランド・サッカー界では差別や偏見がいまだ抜けきっていないのだ。
 
 そうした悪しきイメージを払しょくさせるべく招聘されたP・ネビルは、「女子サッカーが発展していくように努力していく。もう一度言うが、自分の出身国のチームを率いること以上に名誉なことはない」と意気込んでいたが、早くも前途に暗雲が立ち込めている。
 
 FAの最高責任者であるマーティン・グレンは、「彼は心理テストや身辺調査などあらゆる試験をパスして承認された」と明かし、「今後、彼にはもう一度、『責任』とは何かを教育する」とお灸を据えたものの、具体的な処分については明かさなかった。

 即時解雇という最悪の時代は避けたにしろ、今回の軽率なつぶやきは、P・ネビルのキャリアに汚点として残ることだろう。
 
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