バイエルン移籍決定の逸材にシャルケ・ファンが激怒! 「うわべだけの猿は消え失せろ」

2018年01月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

サポーターからのメッセージにゴレツカは…。

チームを先導してサポーターたちに挨拶するゴレツカ(左)。しかし、この時も愛するシャルカーからは罵声が飛んだ。 (C) Getty Images

 宿敵への移籍決定は、やはりサポーターたちには受け入れられなかったようだ。渦中の人となったのは、現地1月19日に、来シーズンからのバイエルン移籍が決定したシャルケのドイツ代表MFレオン・ゴレツカだ。
 
 かねてよりバルセロナやリバプールといった国外のメガクラブへのステップアップが噂される中、同じブンデスリーガのライバルクラブに移籍金ゼロで加入するという決断は、小さくない反発を受けている。
 
 ゴレツカは、シャルカー(熱狂的なシャルケ・サポーター)たちの想いを考え、同日中に自身のフェイスブックで長文のメッセージを発信した。
 
「みんなの失望は理解できる。今はどんな説明も受け入れられないだろう。でも、さよならは言いたくないし、後半戦も僕はシャルケの一員だ。みんなは僕が常に全力を尽くすとわかっているはずだ。ただ、みんなには一つお願いしたい。僕の決断を受け入れる必要はないけど、チームにとって難しいような状況にはしないでほしい。僕らには達成したい大きな目標があるからね」
 
 しかし、そんなゴレツカのメッセージも、サポーターたちの胸に刺さることはなかったようだ。
 
 移籍決定後初戦となった現地1月21日、本拠地フェルテンス・アレーナでのハノーファー戦(ブンデスリーガ19節)で、先発としてピッチに立ち、63分までプレーしたゴレツカに対して、シャルケ・サポーターたちはボールを持つたびにブーイングを浴びせ、さらに辛辣な言葉を綴ったバナーを掲げた。
 
「いかなる金もタイトルも、俺たち以上の価値はない。それに感謝できないやつは、とっとと消え失せろ。1000人の友人は、感情のないタイトルとうわべだけの猿を見捨てた」
 
 これを目にしたゴレツカは試合後、自身の気持ちを『Sky Sports』のドイツ版に語っている。
 
「自分のファンにブーイングされるのは、いつだって傷つくものさ。だけど、ブーイングは予想していたし、その一部は理解できるよ。犯罪者のように扱われているが、ここで幸せだよ」
 
 一部では、シャルケが移籍金の得るため、今冬の移籍市場が開いている間にゴレツカをバイエルンに放出するとも伝えられているが、現地メディア『Sky』のインタビューに応じたバイエルンのハサン・サリハミジッチSD(スポーツディレクター)は、「ゴレツカはシャルケをチャンピオンズ・リーグに導くために全力を尽くす」と、来夏の獲得を改めて強調している。
 
 しかし、このままサポーターからの反感を買いながらゴレツカをプレーさせることは、他の選手にとっても影響を及ぼし、現在2位のレバークーゼンと同勝点の3位と好位置につけているチームにもデメリットとなりうる。それだけに、シャルケがバイエルンと今冬中の売却を巡って交渉を続ける可能性は、大いにありそうだ。
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