コンテvsモウリーニョの舌戦がヒートアップ!「痴ほう症」「八百長で処分」…

2018年01月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

両指揮官の舌戦はまだまだ続きそうな気配。

メディアに焚きつけられ、ヒートアップしていったコンテ(左)とモウリーニョ(右)の舌戦は、今後さらに激しさを増しそうな気配だ。(C)Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督と、チェルシーを率いるアントニオ・コンテ監督の舌戦がヒートアップしている。

 これまでもたびたび言い争いを繰り広げてきた両指揮官だが、今回の騒動は、モウリーニョが現地時間1月4日の会見で、一部の英メディアが報じた「退任の可能性」を否定したときの発言がきっかけとなった。

 モチベーションを失っている様子を退任理由のひとつとしたその報道に対し、指揮官は「ピッチサイドでピエロのように振る舞うこと」が情熱を示すものではないとコメント。一部のメディアは、これが闘争心を前面に押し出すコンテらに対する皮肉と捉えた。

 一夜明け、5日の会見でモウリーニョの発言について問われたコンテは、かつてFCポルトの監督時代にチャンピオンズ・リーグのマンチェスター・U戦でゴールに大喜びしたモウリーニョを例に挙げ、こう反論している。

「彼は自分の過去を見直すべきだ。以前の自分の振る舞いをね。老年性痴ほう症というか、過去に自分がとった行動を忘れてしまうんだろう」と、手厳しいコメントを返した。

 コンテがイタリア語で「老年性痴ほう症」と口にしたのに対し、チェルシーは英語の「健忘症」のつもりだったと釈明したが、いずれにしてもモウリーニョに対する強烈なパンチであることに変わりはない。

 すると、5日のFAカップ3回戦を勝利で終えたモウリーニョは、ふたたびメディアからこの件を振られると、「彼(コンテ)を責めることはない。メディアが私と彼に謝罪すべきだ」と、まずはメディアを攻撃した。

「彼に対する質問が完全に間違えているからだよ。そして彼は自制を欠いてしまった。だが、私は彼を非難しない。私は自分の情熱について問われ、自分のことを話した。それをメディアは、私が彼をピエロ呼ばわりしたかのように彼に質問したんだ。おそらくは、記者自身がそう言いたかったのにその勇気がなく、"モウリーニョが言った"としたんだろう」

 続けてモウリーニョは、「私は自分の感情をよりうまく抑えられるようになった」と、コンテの言うようにゴールに大喜びした過去があることを認めつつ、いまは以前と違うと強調している。

「過去に何度か悪い振る舞いをしたことはあるが、そうした過ちは今後確実に減っていくだろう。完全になくなるとは言えないがね」

 そのうえでモウリーニョは、「私になかったことで、今後も決してないのは、八百長で処分されることだ。それは決してなかったし、これからも絶対にない」と続けた。

 八百長といえば、コンテはセリエBのシエナを率いていたときに八百長を知りながら報告を怠ったとして、ユベントスの監督を務めていた2012年に長期の活動停止処分を科されたことがある。

 その後減刑され、2016年に無罪となったが、今回のモウリーニョの発言はコンテに向けたものと捉えることができるだろう。ただ、メディアから八百長を巡るコンテの過去について振られると、モウリーニョは「彼は(処分)されたのか? 私はされていない」と答えるにとどまった。

 明確にコンテと八百長を関連付けたとは言えないものの、2012年に処分を科された際に激怒したコンテの心中は穏やかではなかっただろう。両指揮官の舌戦は今後もまだまだ続きそうな気配だ。
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