「イタリア化」が進むバレンシア、ユーベとマンUの右SBを争奪中!

2018年01月03日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

マルセリーノ監督はリヒトシュタイナーよりも…。

マンUでは控えに甘んじるダルミアン。今冬にも新天地を求めるか。(C)Getty Images

 バレンシアはリーガ・エスパニョーラにおける"イタリア租界"となりつつある。アッズーリのFWシモーネ・ザザに始まり、GKネト、DFジェイソン・ムリージョ、MFジョフレー・コンドグビアと、セリエA経験者の数は増える一方。この冬にもさらに増える可能性がある。
 
 はたして誰が? 代理人がバレンシアに売り込みに動いているのは、シュテファン・リヒトシュタイナー(ユベントス)。しかし、マルセリーノ・ガルシア・トラル監督は興味を示していない。年齢的にもプレースタイル的にも好みとズレているからだ。
 
 同じ右SBで指揮官が興味津々なのはむしろ、ザザと同じくイタリア代表のマッテオ・ダルミアン。マンチェスター・Uではバックアッパーに甘んじており、今冬にも新天地を求める可能性がある。
 
 バレンシアと代理人のコンタクトはすでに始まっている。しかし、ハードルは高そうだ。というのも、それこそリヒトシュタイナー退団に備えるユベントスが、ダルミアンに強い興味を持っているからだ。
 
 クラブの格としてもユベントスの方がずっと上であり、本人にとってもスペイン行きよりはイタリアに戻る方が選択肢としてはずっと魅力的だ。
 
 とはいえ、冬のメルカートは開幕したばかりで、最後までどうなるか分からない。確かなのは、ダルミアンが今冬の注目銘柄のひとりだということだ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
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