プレミア得点記録更新のケインに前記録保持者のシアラーは? 「トッテナムにとっては問題…」

2017年12月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「うれしかった」と話したシアラーだが…

ハットトリックを成し遂げ、シアラーの持つ偉大な記録を塗り替えたケイン。 (C) Getty Images

 トッテナム・ホットスパーのハリー・ケインは、現地時間12月26日のサウサンプトン戦(プレミア20節)で、22年ぶりにプレミアリーグの記録を更新した。
 
 19節のバーンリー戦に続く、2試合連続のハットトリックで、2017年にプレミアリーグで決めたゴール数を「39」とし、元イングランド代表FWのアラン・シアラーが1995年に樹立した年間最多得点記録(36)を塗り替えたのだ。
 
 記録を破られたシアラーは、英紙『The SUN』のコラムで、ケインの記録更新について「うれしかった」とコメントし、「若きイングランド人選手に塗り替えてほしかった」と、自身より6試合少ない中で記録を打ち立てたケインに賛辞を寄せた。
 
「素晴らしいキャラクターと能力を持つナイスガイに記録を更新してほしかった。ケインはピッチの上でそれを体現できるし、ピッチの外でも模範的だ。両足でも頭でも、近距離でも遠くからでもゴールを決められる。特にこの1年はクイックネスが大きく向上したね」
 
 シアラーは、来夏のロシア・ワールドカップまでケインが、この好調を維持することを願い、「もちろんさらなるプレッシャーがかかるだろうが、私はそれが好きだった。彼も同じ気質の持ち主だと思っている」と、世界大会での活躍に向けてエールを送っている。
 
 イングランド代表での得点を含めると、2017年のケインは、リオネル・メッシやクリスチアーノ・ロナウドをも上回る「57」ゴールを記録した。
 
 そのことにも触れたシアラーは、「ケインはバルセロナやレアル・マドリーでも同様に得点できるだろう。それは、スパーズ(トッテナム)にとって問題だ」とコメント。ノースロンドンのクラブがエースをメガクラブへ引き抜かれる恐れに直面する可能性に言及している。
 
「クラブは、新スタジアム移転を前に最大のスターを失いたくないだろう。だが、トッテナムは少し失速している。今後2年で何も勝つことができなければ、ケインが大きな決断を下す可能性もあるだろう。そのときに大金で彼を欲しがるクラブには事欠かないはずだ」
 
 一方で、ケインはトッテナムの下部組織出身者でもあるだけに、シアラーは、「スパーズが彼のクラブというのは、残留の大きな要因になっている」とも述べている。
 
 近年の欧州サッカー界を支配してきたメッシとC・ロナウドの"得点王争い"に終止符を打ったケイン。今後、騒がれること間違いなしの24歳の大物ストライカーの去就が注目される。
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