「我々にオイルマネーはなかった」ヴェンゲル監督がアーセナル伝説の無敗チームとマンCの比較に異議

2017年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

ペップは「いずれ負ける」と無敗優勝を否定。

シティの無敗優勝について、可能性はあるが難しいと答えたヴェンゲル監督。(C)Getty Images

 マンチェスター・シティは現地時間12月13日のプレミアリーグ第17節でスウォンジーを4-0と一蹴し、プレミアの連勝記録を15試合に更新した。今シーズン勝点を落としたのはわずかに1試合だけ(2節のエバートン戦が1-1のドロー)。52得点は20チーム中最多で、失点11は最少。得失点差は早くも+41と、圧倒的な強さを見せている。

 2位のマンチェスター・ユナイテッドとの勝点差は、すでに11ポイント。ジョゼップ・グアルディオラ監督のチームが優勝するのは間違いないとの声が大半で、さらに無敗優勝への期待も高まっている。実現すれば、2003-2004シーズンにアーセナルが達成して以来の快挙だ。

 しかし、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、"インビンシブルズ"(無敵のチーム)と呼ばれた当時のアーセナルと現在のシティには、決定的な違いがあると考えているようだ。

 英紙『The Daily Telegraph』によると、両チームの比較を問われたヴェンゲル監督は「我々にはアイデアがあったが石油はなかった。彼らには石油とアイデアがある」とコメント。シティの躍進は潤沢な資金ありきのものであると指摘した。

「彼らにはリソース(資産)があるということ。私が言いたいのは、カネとクオリティーのことだよ。彼らには成功するために必要な選手とマネジメントがすべて揃っている」

 オイルマネーの力なしに無敗優勝を遂げたことへのプライドをうかがわせたヴェンゲル監督は、シティの無敗優勝の可能性について訊かれると、「十分あり得るが、道のりはまだ長い」と、シーズンがまだ折り返し地点も迎えていないことを強調した。

 一方で、グアルディオラ監督は、無敗優勝は難しいとの見解を示している。『BBC』によると同監督は、「ないだろう。我々はいずれ負ける。それ(無敗優勝)はヴェンゲルのものだ」と、シティが"インビンシブル"になることはないと予想した。

「ここまでの結果は特別なもの。もちろん、この調子を保てるように努めるが、我々はいずれ負けるだろう」

 指揮官の言葉通り、シティがプレミアで敗れる日は訪れるのか。それとも、14年ぶりの偉業を成し遂げられるのか。現地時間16日に対戦する次なる相手は、4位のトッテナムだ。
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