【藤田俊哉の目】2013年には柿谷曜一朗がやってのけた… 代表の序列を覆すには?

2017年12月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

名将リッピのチームに感じた隙のなさ!

終盤の84分についに均衡を破った小林。日本に大きな1勝をもたらした。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 E-1選手権の中国戦は、小林悠と昌子源がともに代表初ゴールを決めて2対1での勝利。これで北朝鮮の勝利に続いて2連勝。日本は2大会ぶりの優勝に向けて王手をかけることができた。

 
 この日の日本は、北朝鮮戦からスタメン7人を入れ替えて臨んだ。序盤から押し込んでいただけに、早い時間帯で先制ゴールを奪えれば、苦しい展開にはならなかったと思うけれど、ゲームメイクの起点となっていた大島僚太が前半途中で負傷離脱するアクシデントが重なった。それでもボールポゼッション率で上回り、シュートも中国の2倍以上の本数を打っていたのだから、ゴールに対する意識の高さは十分に感じることができた。見方を変えれば、決定力不足に苦しんだとも言えるけれど、急造チームゆえ"呼吸"が合わないのだから、最後まで決定力不足に苦しんだのも致し方なしといったところか。
 
 ベタ引きの北朝鮮とは違って、中国が組織立ったディフェンスをしていたのも、日本が苦しんだ要因のひとつだろう。中国の攻撃を見ても、なかなか迫力があった。時折見せた右サイドからの攻撃にも、スピード感があったし、対峙していた山本脩斗が最後にPKを与えてしまったプレーに表われていたが、彼らのスピードに乗った攻撃には怖さを感じた。19、20歳の選手を中心とした構成ながら隙のないチームを作るあたりは、さすが名将リッピ監督だと感心させられた。

【PHOTO】日本2‐1中国|小林、昌子の代表初ゴールで2連勝!

次ページ勝ち切った日本は評価できるが、トップグループへ入るにはまだまだ…。

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