中村航輔には負けられない!東口順昭のハイパフォーマンスを引き出した恩師の助言

2017年12月13日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

試合前日まで極度のプレッシャーを感じていたという東口だったが...

安定感のあるプレーでチームの勝利に貢献した東口。韓国戦でも期待が懸かる。写真・茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[E-1選手権]日本2-1中国/12月12日/味スタ

 プレッシャーを撥ね退けた守護神が特大級の輝きを放った。
 
 E-1選手権2戦目のゴールマウスを託された東口順昭は、前半から好プレーを連発。思い切りの良い飛び出しでハイボールを処理すれば、鋭い反応で相手の決定機を阻止した。57分には1対1の局面でユー・ダーバオに放たれたシュートを、ここ一番の集中力でセービング。また、攻撃面でも存在感を発揮し、正確なスローイングでショートカウンターの起点となった。
 
 最終盤にPKで失点を喫したとはいえ、最後尾で随所に光るプレーを見せた東口。しかし、初戦で22歳の中村航輔がMOM級の活躍を見せたことで、31歳のGKは大きなプレッシャーを感じていたと言う。「1戦目で航輔が凄くいいプレーをしたので、昨日の夜までは色んな葛藤とかプレッシャーがあった」と試合後に本音を漏らした東口は、前日練習の時から様々なことが脳裏をよぎっていた。
 
 それでも中国戦を乗り越えられたのは、新潟経営大時代に世話になった杉山学監督の存在があったからである。
「自分の中で処理ができないので、昨日の夜に恩師の方に電話をして落ち着くことができた。そこでやっと、落ち着けた感じですね(苦笑)」

 杉山監督との会話で様々なことを話し、心の内を包み隠さずにさらけ出した。その中で最も東口に刺さった言葉がある。
「良くても悪くてもお前の糧になることだから、思い切ってやれ」
 このアドバイスで東口の気持ちは落ち着き、プレッシャーをプラスに捉えられるようになった。
 
 恩師とのやり取りで平常心を取り戻し、東口は「勝てたので良かったですし、最後のPK以外は集中力高くやれた」というほどのハイパフォーマンスを中国戦で見せた。しかし、これで終わりではない。16日の韓国戦が待っている。今日以上のプレーでチームを勝利に導き、東口はポジション争いに蹴りをつけるつもりだ。

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取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWEB編集部)
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