【リーガ|注目の次世代スター】13歳のときにR・マドリーとバルサが争奪戦を演じた技巧派FW

2017年12月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

リーガにおける自己記録の更新はほぼ確実に。

バルサで育ち、スポルティング・ヒホンでブレイクした21歳のサナブリア。2年目のベティスでもエース級の活躍を披露する。(C)Rafa HUERTA

 1996年3月4日生まれの21歳。パラグアイ生まれのアントニオ・サナブリアが祖国を離れ、母親と3人の兄弟とともにスペイン・カタルーニャ州の町、シッチェスに移住したのは2007年だった。

 パラグアイの名門セロ・ポルテーニョの下部組織でFWとしてプレーしていたサナブリアは、シッチェスの地元クラブ、ブランカ・スブールでもすぐに頭角を現わす。そして13歳になった2009年には、カタルーニャの名門バルセロナの下部組織に入団。決まりかけていたレアル・マドリーへの移籍が白紙となった直後の決断だった。

 バルサのカンテラでも順調にステップアップを遂げたストライカーは、17歳ながら2013年夏のUEFAユースリーグにバルサU-19の一員として出場。3試合で4ゴールを挙げる大活躍を披露すると、その直後にバルサBにデビューした。

 2014年1月から半年だけプレーしたイタリアのサッスオーロ、その後のローマではほとんど出場機会を得られず(計4試合)、得点も挙げられなかった。ただ、それは相性の問題でもあったかもしれない。その証拠に、フットサル出身で高度なボールスキルを誇るストライカーは、テクニカルなリーグとして知られるリーガ・エスパニョーラで眩い輝きを放った。

 ローマからのレンタルで15年夏に加入したスポルティング・ヒホン(当時1部)で11ゴールを挙げる大活躍を見せると、1年後には完全移籍でベティスに加入。入団1年目の昨シーズンは怪我に苦しんだものの、今シーズンはヨハン・クライフの信奉者として知られるキケ・セティエン監督の下、15節までの12試合に出場し、すでに7ゴールを奪っている。
 

 ポジショニングに優れ、とりわけペナルティーエリア内で質の高い仕事をやってのける技巧派のストライカーは、R・マドリーのカリム・ベンゼマとよく比較されるが、現在の調子を維持できれば、リーガにおける自己記録(11得点)の更新はほぼ確実だ。さらなるゴールラッシュに期待したい。
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