ケルン、新体制での初戦を落としてEL敗退…大迫のシュートも枠には飛ばず

2017年12月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

失点の場面では一切プレッシャーをかけられず

良いかたちでボールを得られず、苦しいプレーを余儀なくされた大迫。シュートチャンスはあったものの、容易に決められるものではなかった。 (C) Getty Images

 12月7日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)グループステージ最終節が行なわれ、ケルンは0-1でレッドスターに敗れた。


 3連敗からBATEボリソフ、アーセナルと連破し、前節で2位に浮上したケルン。同勝点のレッドスターには、2節で0-1と敗れており、決勝トーナメント進出のためには最終節で1-0以上のスコアで勝つことが必要だった。
 
 今月3日にシュテーガー監督が解任され、それまでU-19チームを率いていたルーテンベックが暫定で指揮権を得て迎えた最初の試合、大迫勇也は前線右サイドで試合開始を迎え、いつも通りに縦横と幅広く動いて、攻撃に絡もうとする。
 
 試合はアウェーチームが前に出て、ボールポゼッションで上回りながらゴールを狙う。12分にはCKからセーレンセンがヘディングシュートを枠内に飛ばし、14分にも大迫が絡んだパスワークから、ヨイッチが決定的なシュート(GK正面)を放ったりして、相手ゴールに迫る。
 
 対するホームのレッドスターは、冷静に試合を進め、カンガが中心となってボールを回しながらチャンスを窺う。なかなか決定的なプレーには結び付けられずにいたが、22分にサイドの崩しから、あっさりとゴールを奪った。
 
 クルスティチッチのスルーパスでロディッチが左サイドを完全に抜け出し、余裕を持ってグラウンダーのクロスを入れると、中央にはシルニッチとボアニエが待っており、前者がゴール左隅に突き刺した。
 
 この一連のプレーにおいて、人数は足りていながら、一切プレッシャーをかけることができなかったケルン。相変わらず守備は効果的ではなく、27分にも1本のパスで簡単にボアニエに抜け出され、カンガにきわどいシュートを浴びてしまった。
 
 一方、2点を奪わなければならなくなった攻撃陣は、34分、37分とヨイッチが好機を迎えたが、シュートはゴールネットを揺らすことはできない。トップのギラシーはもちろん、大迫も相手ゴールに近い位置ではほとんどボールを触れられないまま、45分を終えることとなった。
 
 後半、最初から攻勢に立ったのはやはりケルンだったが、前半と違うのは、ペナルティーエリア内で大迫がボールを受けられるようになったこと。54分には、エリア左側で最初のシュートを放った。
 
 63分には、相手DFのヘッドがこぼれたところを、ギラシーがダイレクトシュートを放つ。しかしこれは威力がなく、GKボージャンに難なくキャッチされた。
 
 対してリードしているレッドスターは、無理はしないものの、カウンターでDFラインの裏を狙いながら、幾度もフィニッシュまで持ち込んでケルン守備陣を慌てさせていった。
 
 後半の立ち上がりは悪くなかったケルンだが、以降は2点が必要な割に攻撃が淡白で人数もあまりかけず、効果的なプレーを見せられないまま、時間は過ぎていく。
 
 大迫にも良いかたちでボールが入ることはなくなっていたが、84分にようやく敵陣でボールを得てドリブルで仕掛けるプレーが見られる。しかし、これもエリア手前で奪われ、85分にはエリア内で好機を掴みかけるが、しっかりコントロールできず。アディショナルタイムの胸トラップからのシュートも、枠を外れていった。
 
 試合はレッドスターが1点を守り切り、2位の座を奪い返して決勝トーナメント進出を決めた。一方、ケルンは監督交代の効果も表われず、欧州での戦いはあえなく終焉。今後は残留を懸け、ブンデスリーガでの厳しい戦いに集中することとなる。
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