今野泰幸も思わず唸った石川直宏のラストダンス「動けていたし、怖さも十分あった」

2017年12月03日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

(引退は)勿体ないと思うけど…。

石川とマッチアップを繰り広げた今野(15番)。かつてのチームメイトの動きを目の当たりにして、今季限りでの引退を惜しんだ。写真:末永裕樹

[J1リーグ34節]FC東京0-0G大阪/12月2日/味スタ

「まだやれるんじゃないかなって印象を受けましたね」

 G大阪の今野泰幸は試合後、今季限りで現役を引退する石川直宏のプレーについて問われると、このように語った。

 CBの一角で先発したこの日は、同じアテネ五輪世代で、2004年から8シーズン在籍したFC東京時代に苦楽をともにした石川と試合序盤から何度もマッチアップ。真向から立ち向かってきたそのプレーは、膝の怪我に見舞われ約2年半J1のピッチから遠ざかっていたことを感じさせないものだった。

「動けていたし、怖さも十分あった。(引退は)勿体ないと思うけど、ナオさんの選択だから」

 軽快にピッチを疾走し、鋭い動き出しで味方のパスを引き出す――。味の素スタジアムで石川のラストダンスを目の当たりにした多くのファンと同じように、敵として対峙した今野もまた、「まだまだやれる」と感じていたようだ。

 気が付けば自らもベテランの域に達し、石川よりも2歳下の今野は来年、35歳を迎える。ピッチ内外でチームを支える立場である以上、再び不甲斐ない戦いを晒すわけにはいかない。

「今季は力不足を感じるシーズンだった。来季は危機感を持って臨まないと。何をするにも意欲的に取り組んでいきたい」と誓った。

取材・文●橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

【FC東京0-0G大阪 PHOTO】試合後には石川、徳永の退団セレモニーも
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事