ナポリから決勝弾のイグアイン、天敵の古巣会長に対し「隠れてたんじゃないのか?」と揶揄

2017年12月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

ブーイングの古巣サポーターに対しても…

カウンターからディバラのラストパスを受け、ニアサイドの僅かな隙間を射抜いたイグアイン。会心のゴールの後は、このパフォーマンスでさらに鬱憤を晴らした(?)。 (C) Getty Images

 左手の骨折で手術を受け、出場できるかどうかは五分五分だった。だが、代役予定のマリオ・マンジュキッチも怪我で欠場が決定。これを受け、ユベントスのゴンサロ・イグアインはナポリとの大一番に先発出場し、古巣を相手に見事な決勝ゴールを決めてみせた。

 現地時間12月1日に行なわれたセリエA第15節のビッグマッチ、ナポリ対ユベントスの一戦は、イグアインの決勝点でユーベが1-0と制した。データサイト『OPTA』によると、イグアインはユーベに加入してから、ナポリとの5試合で5ゴールを記録している。

 宿敵への「裏切り」の移籍に加え、退団後は自分たちとの試合でゴールを決めてくるとあれば、ナポリ・サポーターのフラストレーションの溜まりようは容易に想像がつく。この日もナポリの観客は、試合前のウォームアップからイグアインに容赦なくブーイングを浴びせた。
 
 それでも、イタリア『スカイ・スポーツ』によると、イグアインは試合後に「誰だって自由に好きなことをすればいい」と述べ、ブーイングを"スルー"。それどころか、彼はゴールを決めてから、何度も耳のそばで手を動かし、ブーイングを煽るような仕草を繰り返している。
 
 また、イグアインはスタンドの様子を窺うようなパフォーマンスも披露した。これは、退団時に衝突していたアウレリオ・デ・ラウレンティス会長への挑発だ。イグアイン自身も「彼(デ・ラウレンティス)を見つけることができなかった。隠れていたんじゃないか」と、強烈な"一発"を見舞った。
 
 その一方で、ナポリで自らを鍛えてくれたマウリツィオ・サッリ監督に対しては、「大好きなんだ」と好意的。「ナポリのサポーターとは、ほぼ常に"同意"しているが、イグアインへのブーイングについて、それはできない」とかつての愛弟子を庇った恩師について、以下のように続けている。
 
「サッリ監督は、僕をすごく向上させてくれた。ずっと感謝している。人としても監督としても、彼のことが好きなんだ。幸運を祈っているよ。サッカーを辞めても、連絡を取っていくし、いつかまた一緒のチームになるかもしれない。そうなったら、僕はすごく嬉しいよ」
 
 また、ユベントスのレジェンド、アレッサンドロ・デル・ピエロから「とても冷静だった。最初から最後まで集中していた」と称賛されると、イグアインは「歴史を作った選手にそう言ってもらえて光栄だ」と恐縮している。
 
 この日の勝利で、ユーベはナポリに勝点1差と迫った。優勝を争う直接対決を制して波に乗るイグアインとユーベは5日、チャンピオンズ・リーグの決勝トーナメント進出を懸けて、オリンピアコスと敵地で対戦する。
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