原点回帰のレスター、強敵トッテナムを撃破! 岡崎は守備奔走して先制点を呼び込む

2017年11月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

プレミア制覇を成し遂げた2年前を彷彿とさせるパフォーマンス。

普段は60分過ぎにベンチへ下げられる岡崎(右)だが、この試合では83分までプレー。自陣に戻っての身体を張った守備も目立った。 (C) Getty Images

 現地時間11月28日、プレミアリーグの14節が行なわれ、レスターはトッテナムと本拠地キングパワー・スタジアムで対戦した。
 
 プレミアリーグで3戦未勝利と低調なレスターは、この試合には慣れ親しんだ4-4-2システムを採用。また、中3日でターンオーバーも採用したため、前節のウェストハム戦はベンチスタートとなった岡崎慎司が先発に復帰。最前線でジェイミー・ヴァーディーと2トップを形成した。
 
 序盤からボールをポゼッションしながら攻め手を探るトッテナムに対して、前掛かりに仕掛けずにあえて守勢に回るレスターと、両者の構図がハッキリと表れた中で展開した試合は、岡崎の献身的な守りから均衡が破れる。
 
 13分、岡崎が前線からの守備で奪ったボールをCBのハリー・マグワイアが左サイドへ展開し、マーク・オルブライトンがアーリークロスをボックス内に供給。これに走り込んできたヴァーディーがダイレクトで合わせると、ふわりと浮かんだシュートは相手GKウーゴ・ロリスの頭上を越してネットへと吸い込まれた。
 
 エースのスーパーゴールで先手を取ったレスターは、得点後にトッテナムに攻め込まれたが、守護神キャスパー・シュマイケルがゴールを死守して何とか流れを引き戻すと、前半終了間際に追加点を奪取する。
 
 46分、右サイドから相手ゴール前にカットインして仕掛けたリャド・マハレズが狙いすました左足のシュートを放つと、これが綺麗な弧を描いてゴールに突き刺さったのだ。
 
 差を広げて迎えた後半もレスターの集中力は一切欠けることはなく、開始早々から反撃に転じるトッテナムの攻撃にも危なげなく対応。その中で岡崎はフォアチェックをかけ続ける献身性を披露しつつ、54分にはオルブライトンのクロスボールを頭で捉える惜しいシュートを見舞い、存在感を見せた。
 
 相手の堅守に苦戦を強いられたトッテナムは、57分にソン・フンミン、69分にフェルナンド・ジョレンテと立て続けに攻撃的なカードを切り、さらに77分にも昨年10月以来の戦線復帰となるエリク・ラメラを送り込む。すると、この矢継ぎ早の交代策が実る。
 
 79分、ソン・フンミンからのパスをバイタルエリアでボールを受けたラメラがゴール前へスルーパスに送ると、抜け出したケインが豪快にニアサイドを打ち抜いて、追撃弾を見舞ったのだ。
 
 点差を縮められ、なおも攻め込まれたレスターは、83分に岡崎を下げて、下部組織出身の守備的MFのハムザ・チョーバリーを投入して逃げ切りを図る。
 
 終盤は相手の猛攻にさらされ、自陣に釘付けにされたレスターだったが、トッテナムの攻撃陣がことごとくシュート精度を欠いたこともあり、同点弾を許さず。結局、試合も2-1で逃げ切った。
 
 ポゼッションを捨て、オーソドックスな堅守速攻を披露し、4試合ぶりに勝点3を手にしたレスター。失点こそ喫したが、その洗練された動きはプレミアリーグを制覇した2年前を彷彿とさせるものがあった。
 
 はたして、強敵トッテナムを撃破したポジティブな勢いはどこまで続くのか? 中3日で迎える15節のバーンリー戦は大いに期待したい。
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事