ペルーがW杯出場資格剥奪の危機に! 母国メディアも「気まぐれな政治で全土の悲願が崩壊する」と政府に訴え

2017年11月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

ペルーは歓喜から一転して窮地に…。

国民と代表チームがまさに一丸となって掴んだ世界への切符を、政府が破り捨てるのか……。FIFAの決定を待ちたい。 (C) REUTERS/AFLO

 歓喜のワールドカップ出場決定から約1週間――。南米の古豪ペルーは一転して窮地に立たされている。
 
 11月15日に行なわれたニュージーランド代表とのロシア・ワールドカップ大陸間プレーオフを制し、36年ぶりの本大会出場を決めたペルー代表が、その参加資格を失うかもしれない。現地時間11月22日にイタリア・メディア『Football Italia』が報じた。
 
 一体なぜ、彼らは剥奪の危機に晒されているのか。同メディアによれば、同国のパロマ・ノセダ国会議員がペルー・サッカー連盟を国家の支配下に置くという法案を提出したからだという。
 
 国際サッカー連盟(FIFA)は、絶対規則として、政治の介入を禁じており、仮に法案が成立するようなことがあれば、ペルーのワールドカップ出場資格は剥奪される可能性が高い。現在、FIFAはペルーに対して、詳報の開示を求めている状況にあるようだ。
 
 ちなみに同メディアは、イタリアのメジャー媒体だが、欧州プレーオフでスウェーデンに敗れた祖国のワールドカップ出場の可能性は、「依然として不可能だ」と冷静に綴っている。
 
 仮にペルーの出場権剥奪という正式決定が下った場合、代役の筆頭候補はやはり大陸間プレーオフで涙を呑んだニュージーランドとなるだろう。しかし、一方で同じ大陸の南米から出すべきだという声もある。
 
 英国メディア『Dream Team』は、イタリア・メディアの情報を引用して次のように報じている。
 
「我々の推測ではあるが、ペルーがFIFAによって、ワールドカップの出場資格を剥奪された場合、チリなどの別の南米の国が何らかの形で資格を得ると考えている」
 
 一連の報道に対して、ペルーのメディア『Libero』は、「FIFAの判断を待たなくてはいけない」としつつ、政府に対して次のように訴えている。
 
「我が国はワールドカップへ戻るのに36年も待った。気まぐれな政治で全土の悲願が崩壊するのであれば、それは残念でならない」
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